アボット政権、$7GP診察料を取り下げ

代わりに医師へのメディケア還付を減額

 12月10日、トニー・アボット保守連合連邦首相とピーター・ダットン保健相が記者会見し、$7のGP診察料法案を取り下げると発表した。同法案が連邦議会上院を通過しないことはほぼ確実になっていた。アボット首相は、「私の政権は国民の声を聞く政権だということがこれで証明された」と語った。しかし、$7診察料廃案の代わりに、「医師へのメディケア還付金$5を減額することにした」と発表しており、実質的に$2譲歩しただけで、$5を患者から徴収するか医師が自腹を切るかの判断を医師に押しつけたものとなった。

 政府はこの変更で上院の無所属諸派議員の支持を取り付けられると自信を持っており、アボット首相は、この変更が退却ではないかという意見を否定し、「前の法案は上院の通過が難しかった。それを改善して成立しやすくしただけだ」と語っている。$5還付金引き下げは、児童、年金受給者、復員軍人、高齢者施設居住者その他コンセッション・カード保有者は除外されるとしている。また、病理検査、画像検査なども除外される。

 しかし、豪医師会(AMA)のブライアン・モートン医師は、「二段階医療制度を持ち込もうとする保守連合政府のやり方だ。医師は患者に$5以上を加算請求しなければならなくなるだろう。GPは零細事業だ。家賃や人件費もかかることを忘れてはいけない」と政府を批判している。

 野党労働党のビル・ショーテン党首は、「GPの短時間のトコロテン式診察ではなく、10分以上の診察にのみメディケア還付金を払うというのは支持できるが、$5の還付金削減は「GP税の裏口導入だ」と批判している。また、緑の党も、「政府は単に政府の汚れ仕事を医師に押しつけるだけではないか」と批判している。

 パーマー連合党(PUP)は、$7GP診察料廃案を歓迎しながらも、$5のGP還付金引き下げには賛成票は投じないことを明言している。また、PUPを抜けたジャッキ・ランビー無所属上院議員も、「州議会選での敗北や世論調査での支持率低下などで政府が自暴自棄になっていることは明らかだ」としている。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-12-10/negotiations-over-gp-co-payment-begin/5956342

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