アボット内閣改造、女性上級大臣倍増

モリソンを移民相から社会福祉相に

 12月22日、各メディアはトニー・アボット連邦首相の内閣改造人事を報道した。目立つところでは女性上級大臣が1人から2人に増えたため、「倍増」した。しかし、当初予想された、「婦人問題担当相に女性議員が就任」はならず、アボット首相が兼任を続けることになった。もし、女性議員が婦人問題担当相に就任していれば女性大臣は一挙に3倍に膨れあがっていた。

 報道によれば、アボット首相は今回の内閣改造を、「来年に備えて政権をリセットし、リフォーカスするもの」と発表している。移民相として難民船撃退に大いに業績を挙げたスコット・モリソン議員は社会事業相に転身、福祉、家族、保育、有給産児休暇など管掌分野が統合されている。首相からは5月予算案の柱でありながら連邦議会上院でストップがかけられているいくつもの予算法案を通過させる責務を任されたことになる。

 国営の海軍造船所ASCを、「カヌー造りも任せられない」と発言して総スカンを受けたデビッド・ジョンストン議員は国防相の席を失い、平議員に戻った。代わって、アボット首相は、ジョン・ハワード元保守連合政権の大臣を務め、超保守派議員として知られるケビン・アンドリューズ議員を、「安全な手腕」として国防相に据えた。

 モリソン議員の転身で空席になった移民相には保健相だったピーター・ダットン議員が就任し、保健相の席には、スッサン・リー議員が就任する。リー議員はNSW州西部、面積にして州の3分の1をカバーするファラー選挙区選出議員で幅広い職業経験を持ち、今回も、「国内過疎地のヘルスケア水準を引き上げたい」と抱負を語っている。

 また、NSW州の前労働党政権閣僚や現保守連合の前州首相や10人及ぶ現州閣僚が辞任した政界汚職問題で名前の挙がったアーサー・シノディノス前副財相が辞任したため、ジョシュ・フライデンバーグ議員が就任するなどしており、政権就任1年めとしてはかなり大がかりな改造となっており、アボット政権そのものの支持率がどん底に落ちつつあることから、コメンテータは、「平議員に迫られてのパニック人事」や、「しなければならなかった改造人事」などの分析をしている。
■ソース
Cabinet reshuffle: Scott Morrison moves to Social Services; Sussan Ley promoted as second woman in Cabinet; David Johnston leaves

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