ホームレス、低所得住宅補助打ち切り

アボット政府、静かに福祉引き締め

 フェアファクス系メディアの報道によれば、移民相在任中に難民船渡来に対して野党、難民支援団体、人権団体、国際連合、一部の一般国民の批判をかわし、断固とした対策を取ってきたスコット・モリソン議員が社会事業相として幅広い福祉関係部門を管掌し、この部門でもすでに断固とした対策を取り始めている。フェファクス系コメンテータの中には、「難民認定希望者撃退では断固とした態度が支持を受けたが、国民福祉カットで断固とした態度が支持を受けるか疑問も残る」とモリソン議員の戦略を疑問視する発言もある。

 すでに社会事業省が住宅その他の社会事業団体に資金の打ち切りと連邦政府との請負契約破棄を通告している。2014年3月、アボット保守連合政権は、同民間部門から資金申請のあった39億ドルのうち、8億ドル分にのみ資金を認める旨を明らかにしていた。

 今回、緊急宿泊援助を行っていた団体はすべて政府援助を失う。NSW州南部高原地域で20年間にわたり450家族を中心に困窮者に緊急支援を行ってきたハイランズ・コミュニティ・センターも完全に資金源を失う。低所得世帯のための公平な住宅制度を訴える上部団体ナショナル・シェルターも完全に資金源を失う。

 報道によれば、今後、保守連合政権は、州政府との間の取り決めとなっている「National Affordable Housing Agreement」など、法律で連邦政府の出資が定められているものに限り、資金交付を続けるとしている。シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、ナショナル・シェルターのエイドリアン・ピサルスキーCEOの発言として、「これまで政府からの500万ドルで低所得世帯、公営住宅居住者、野宿者など社会の底辺の人々の生活改善に努めてきた。この政府は社会の底辺の声を聞きたくないらしい」と語ったことを報道している。また、ピサルスキーCEOは、「1996年のジョン・ハワード保守連合政権は、一部住宅問題団体の資金を停止したが、野宿者や公共住宅問題への資金は打ち切らなかったのに」と語っていることが報道されている。

 アボット首相は、モリソン議員を社会事業相に据えたことについて、「より多くの人を福祉から就業へと引き上げる任務、家族援助、熟年者、高齢者介護、全国障害保険制度、有給産児休暇制度を任せる」と語っている。
■ソース
Social Services scraps funding for homeless and housing groups

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