アボット首相、ラドック院内幹事罷免

反首相造反劇の余波おさまらず

 2月9日、保守連合政権は、フィリップ・ラドック下院院内幹事の監督で党議員会議を開き、保守連合リーダー交代動議について採決し、その場で61対39で否決した。その後も12日にはトニー・アボット首相が議場で2人のテロ容疑者の作成したビデオ内容を読み上げ、弁護士らから、「2人の容疑者の裁判を損なう行為だ」と批判が出た。また、労働党を「雇用ホロコースト」と呼び、これも即日謝罪という次第になった。アボット首相はさらに2月13日になってラドック院内幹事を罷免した。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 同紙は、「今週の党首交代失敗劇の後、トニー・アボット氏は、ベテランのフィリップ・ラドック院内幹事を根拠もなく罷免し、再び平議員の怒りをかき立てた。また、ラドック処分の執念深さと蛮行には党議員会議でアボット首相を支持した議員の間にも不快感をかき立てた」と報道し、「9日の会議では首相を支持したが、もう支持しない。アボット氏にはラドックを追い出す権利はない」とか、「首相はまた破滅的なミスをした」との議員の声を紹介している。

 ラドック氏はNSW州自由党中道派で知られているが、右派のジョン・ハワード連邦首相時代には移民相としてかなり厳しい政策を取ったため、保守連合内右派からも評価されるようになった。また、1973年、ゴフ・ウィトラム労働党政権時代に連邦議会入りして以来41年勤続という連邦議会下院最古参議員でもあり、「議会の父」と呼ばれている。また、右派のアボット氏とも近しく、2013年選挙遊説では5週間行を共にした。

 保守連合の新下院院内幹事にはQLD州自由国民党のスコット・ブックホルツ議員が就任する。また、2013年に議会入りして以来アボット首相支持を強く表明してきたTAS州のアンドリュー・ニコリック下院議員が政府幹事に抜擢された。
■ソース
Tony Abbott decision to dump Philip Ruddock after spill motion angers backbench

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