連邦上院、法務長官譴責決議可決

「長官を信頼している」とアボット首相

 3月2日、連邦議会上院労働党議員がジョージ・ブランディス法務長官の譴責動議を出し、35票対32票で可決した。

 同日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 ブランディス大臣は、オーストラリア領内・領外の入管収容所に拘置されている児童の問題を調査したジリアン・トリッグズ人権擁護委員が政府に不利な報告書をまとめたことから、同委員を批判し、法務省事務次官を通して同委員に辞任要求と他の公職の提供をほのめかするなどの行動が明らかにされている。労働党は、ブランディス大臣の刑事訴追を視野に入れて捜査するよう連邦警察(AFP)に要求していた。2日の建設決議も同じ内容で、「ブランディス上院議員は法務長官の職には不適格」とするもの。

 この決議を受け、下院でも質問時間に労働党議員がトニー・アボット首相に対して、「今でも法務長官を信頼しているか?」と質問し、アボット首相は、「もちろん。法務長官は言論の自由の擁護者だが、言論の自由が乱用されないよう監視している」と答え、労働党を政略的な個人攻撃と批判した。民族差別発言について、ブランディス法務長官は、「誰でも偏狭でいる権利がある」と発言して物議をかもしたことがある。

 ペニー・ウォン労働党上院議員が、「ブランディス法務長官はトリッグズ教授を悪意の攻撃から擁護することを怠ったばかりか、自ら管掌するはずの法定機関の上級公務員の独立性を直接攻撃した。このような行為は豪政治史でも未曾有だ」と述べ、ブランディス譴責動議を提出した。

 譴責決議には緑の党、パーマー連合党2議員、ジャッキ・ランビーTAS州選出無所属議員らが賛成票を投じ、ニック・ゼノフォンSA州選出無所属議員とボブ・デイ家族第一党は反対票を投じた。

 SA州の造船所ASCを、「カヌー作りも任せられない」と発言したデビッド・ジョンストン前国防相、食品栄養ウエブサイト掲載問題で論議を呼んだフィオーナ・ナッシュ副保健相も譴責決議を受けている。譴責決議は法的な影響力はないが、政治的影響力はありえる。
■ソース
George Brandis censured by Senate after criticism of Gillian Triggs; PM says he maintains ‘confidence’ in Attorney-General

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