タムワース炭鉱開発認可で国民党危機

全体に広がる酪農業者の開発反対

 NSW州ハンター地域など農業と鉱業が競合する地域では炭鉱や炭層ガス開発などに対する酪農業者の反対の気運が高まっており、農民と緑の党の共闘や永続的な開発反対団体が生まれるなどしている。一方、酪農業者や農村部人口を支持母体としてきた国民党は勢力の大きな自由党と連合し、鉱山開発に熱心な保守連合を形成している。そのため、国民党議員の間に危機感が生まれてきている。

 タムワースでは最近になって炭鉱開発計画に政府認可が下りたため、同選挙区の国民党議員と支持母体との間の亀裂が報じられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 タムワース選挙区は次点とは6.8%の差で国民党が議席を握っているが、ABC放送は地元リバプール平野の農民の、「炭鉱開発計画に対する国民党の行動はまったくみっともない」という声を伝えている。炭鉱計画は中国炭鉱企業、神華オーストラリアがタムワース西南西のブリーザ近くに露天掘り炭鉱開発の申請を行っていたが、この地域は農業に適した肥沃な黒土で知られており、炭鉱開発で農地が減るだけでなく、鉱山粉塵汚染や地下水枯渇などの問題を懸念する声が挙がっている。

 州政府開発計画所管官庁は、「同地域の肥沃な土地は鉱山開発から守られなければならないが、開発は平野部ではなく丘陵地に計画しており、農地を奪うことはない」と結論した。タムワース選出のケビン・アンダーソン国民党議員は、「政府は適正な手続きを経た。今後は科学に任せるべきだ」と語っているが、神華社炭鉱予定地に隣接する農家は、「平野と丘陵を別個と見るわけにはいかない。すべてつながった土地だ」と反論している。

 タムワース選挙区では元州議会議員のピーター・ドレーパー氏が今度は無所属として立候補しており、「ケビンが鉱山開発は停止すると言うなら選挙に負けても本望だ。これは誰が議員になるかということではない。我が国の農業の将来の問題だ」と語っている。
■ソース
NSW election 2015: Tamworth mine approval triggers tight election contest in Nationals’ stronghold

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