大手炭素排出国が豪の政策を批判

アボット政権「直接行動」政策に疑問

 中国は国別では世界最大の温室化ガス排出国になったが、人口あたりの排出量はオーストラリアやアメリカとは比べものにならないくらい低い。その中国やアメリカがオーストラリアのトニー・アボット保守連合政権の「直接行動」気候変動対策に疑義をとなえている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 アボット政権の「直接行動」政策は大排出企業などから「排出量削減」計画を募集し、削減量あたりのコストが低い計画に助成金を交付するというもので、アナリストは、2020年までに排出量を2000年当時の排出量よりも5%引き下げるという目標も達成は難しいと試算している。

 中国は、「オーストラリアは他の先進国に対して排出量を削減するよう求めながら自分たちは努力していない。どこが公平なのだ?」と質問している。また、「直接行動政策の柱になっている排出量削減基金は炭素価格付け法の廃止を補うのに十分な額か?」などと質問している。

 このような質問は、パリで開かれる12月気候変動サミットを目標に国連の場でオーストラリアを名指しで提出された。また、オーストラリアは、ワシントンで開かれている「エネルギーと気候に関する主要経済国フォーラム」に閣僚級または気候変動交渉責任者を派遣していないことで国際的な外交サークルでも厳しい質問を受けることが考えられる。このフォーラムには世界主要国17か国の閣僚級が代表として出席するが、オーストラリアは環境省のゴードン・ド・ブラウワー事務次官派遣でお茶を濁している。

 オーストラリアの政策に対して、アメリカは、「排出量削減基金は炭素価格付制度廃止の代替か、他にも政策を抱えているのか?」と質問した。また、ブラジルは、「オーストラリア政府の排出量削減目標は削減する努力があるとは認められない」ことを指摘、欧州連合は、「豪政府の排出量削減基金で2020年までに15%から25%の炭素排出量削減達成が可能か?」と質問するなど、オーストラリアの姿勢に疑義が出されている。

 気候変動研究所のアーウィン・ジャクソン副所長は、「このような質問攻めはまだ手始めだろう。今後政府が信頼できる政策を出さない限り、今後も批判が続くだろう」と分析している。
■ソース
China and other big emitters challenge Australia over its climate change policies

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る