自動車が洪水に流される現象の解明に本格的実験始まる

洪水突っ切ろうとして引き起こされる死亡事故の繰り返しに

 豪雨の度に警察が、「洪水の道路を突っ切ることは危険。歩行者も自動車も洪水を避けるよう」呼びかけているにもかかわらず、洪水を突っ切ろうとして流れに呑まれ、運転者、同乗者が死亡する事故が跡を絶たない。このほど、ニューサウスウエールズ大学が洪水の中で自動車がどのような挙動をするかの実験を始めた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 同大学のエンジニア・グループはマンリー・ベールのテスト・タンク施設で実験を始めており、流れる洪水の水位が自動車の床の高さになればすでに危険な状態になることが明らかにされた。

 実験を指導するグラントリー・スミス氏は、「ごくわずかな水かさでも車を押し流せることに驚いた。家が深さ2m幅20m、流速1m/秒のごくゆっくりした洪水に浸かっているとすると、その力は15秒ごとに40トンのセミトレーラーがぶつかってくるのと同じだ」と語っている。

 さらに、「新しい車ほどエアコンなどがあることから車内の機密性が高くなっている。そのため、車内の床ほどの水位でも車輪が水底から浮き上がる。重量1.05トンのトヨタ・ヤリスの場合、15cmの深さ、秒速1mの流れに押し流されることが分かった。深さ60cmでは車は完全に浮かび漂うようになる。重量2.5トンのニッサン・パトロール4WDの場合、水深45cm、歩行速度程度で揺れ動き始め、95cmで完全に浮かび漂い始めた」と語っている。

 これまで、この種の実験は自動車の模型を使った縮尺実験だったが、今回のNSW大学の実験は世界初の試みとなった。スミス氏は、「自動車の浮力の影響などを調べるには実物のフルスケールでなければならないことを発見した」と語っている。
■ソース
Car experiment shows extent of flood danger

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