キンバリー地域の野生動物にケーン・トード・ソーセージ

不快な体験で野生動物がケーン・トードを避けるよう学習

 WA州北部の住民にはできるだけたくさんのケーン・トードを集めるよう呼びかけが出ている。集められたケーン・トードは挽肉にしてトード・ソーセージを作り、キンバリー地域で野生動物の餌としてばらまくことになっている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この実験は、オーストラリア在来種の野生動物がケーン・トードを食べて中毒死することを防ぐ試みで、北部準州最北部のトップ・エンドでの実験で良好な結果が得られている。

 WA州国立公園野生局のケーン・トード根絶活動を率いるコリン・エバリット氏は、「ノーザン・クォルなどの野生動物にトード・ソーセージを食べさせ、嘔吐など不快な体験をさせることで、トードの味や臭いを避けるように学習させることが狙いだ。これまでの実験ではかなり効果的だった。野生のクォルの50%から70%程度がこのソーセージを食べた後は二度とトードに近づこうとしなかった」と語っている。

 これまでの実験で見込みが出てきたため、ケーン・トード侵略前線に添った地域でこのケーン・トード・ソーセージを大量にばらまき、野生動物に食べさせることを計画している。

 エバリット氏は、「クヌヌラのコミュニティにもできるだけたくさんのケーン・トードを捕まえるように依頼した。住民がトードを生け捕りにしてここのドロップ・ボックスに置いていってくれれば、私達の方で安楽死させる。また、低温と冷凍室を使った安楽死の方法に自信があれば冷凍のトードも受け付ける」と語っている。

 これまで、トード・ソーセージは人手を使ってつくっていたが、国立公園野生局でWA州南西部の工場に依頼し、工場施設で大量生産できる体制ができつつある。

 このプロジェクトでは、ケーン・トード研究の権威、シドニー大学のリック・シャイン教授が開発に協力しており、「在来種動物は、移入種のケーン・トードの侵略にもっとも被害を受けやすい立場にある。ある地域ではケーン・トード侵略後2,3か月で大型ゴアナが95%程度死滅した。クォル、ブルータング・リザード、淡水ワニなどでも同じようなことが起きている。このソーセージ・プロジェクトはその最前線といえる」と語っている。

 シャイン教授は、「トード・ソーセージは誰でもやれるというものではない。気持ちのいいものではないが、非常に効果的で在来種動物を絶滅から守ることができる」と語っている。
■ソース
Cane toad sausages on the menu for Kimberley wildlife in taste aversion project

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