シドニー西部の病院で糖尿病患者の壊血病増加

野菜と果物の足りない食習慣でビタミンC不足に

 シドニー首都圏西部の大病院で糖尿病患者の間に壊血病の症状が広がっていることが報道されている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 壊血病は長期にビタミンCが欠乏して起きる症状でかつては新鮮な果物が不足しがちな長い航海の船乗りがこの症状で死亡することも多かった。キャプテン・クックの航海でも果実ジュースやザワー・クラウトでしのいだとされている。しかし、果物が豊富に出まわり、保存手段も増えた現代ではほとんど起きることがなくなった。

 ウェストミード病院の糖尿病センター所長、ジェニー・ガントン教授は、患者の負傷がなかなか治らないため、原因がビタミンC不足にあるのではないかと考えた。教授は、「何の原因も考えられないのに7か月経っても潰瘍が続いた。異常なことが起きるのは何か異常な原因があるはず。患者に食生活の質問をしたところ、野菜は週に何度か食べるがよく火を通しているという。そこで傷の治癒に必要なビタミンCと亜鉛レベルを検査したところ、ビタミンCが40以上なければならないのに10しかなかった。血液検査と症状から「壊血病」と診断し、センターに来る糖尿病患者全員を検査することにした。その結果、約3分の2の患者でビタミンCレベルが極端に低かった。

 「新鮮な果物や野菜をほとんど食べない患者は1人いたが、他の患者は野菜をかなり食べている。ただし、火の通しすぎでビタミンCが壊れてしまっているのだった」と語っている。

 教授は、「肥えていても壊血病になるというのは現代の皮肉だ。カロリーはたっぷり摂るが、栄養分は不足している。全員に1日に1錠、ビタミンCを呑むように指示したところ傷がたちまち治った」と語っている。また、糖尿病で糖分を抑えるために果物を避けている患者には、医師と相談するよう訴えている。
■ソース
Doctor discovers scurvy resurgence at Sydney hospital due to poor dietary habits

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