「抗生物質過剰使用でありふれた疾患も致死性に」

米で耐性菌感染の女性が治療手段なく死亡

 2017年1月、アメリカですべての抗生物質に耐性を持った細菌に感染した女性が治療手段のないまま死亡したことを受けて、オーストラリアの保健当局が、「動物や人間に過剰な抗生物質を投与するため抗生物質に耐性を持つ細菌がますます増えている。このままではごくありふれた細菌による感染もまったく治療の方法がなく致命的になっていく」と警告している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 Medical Journal of Australia誌に掲載された論説で、オーストラリア感染症学会のシェリル・ジョーンズ会長は、「女性の死は、抗菌剤耐性が高度化し、一般的な病原でさえ治療不可能なポスト抗生物質時代の幕開けを告げるものにもなりかねない。もし、そういうことになれば医療全体が影響を受ける。誰もが子供時代にかかった感染症が致命的になり、大手術の死亡率が高まり、がんの化学療法や臓器移植も不可能になる」と述べている。

 オーストラリアは世界でも有数の抗生物質消費国である。

 また、豪医師会(AMA)も、アメリカのCenters for Disease Control and Preventionに似たAustralian National Centre for Disease Controlを急いで設立し、感染症の対処に焦点を当てた研究を急ぐべきだとしている。

 6月29日にはメルボルンで抗生物質耐性菌研究者のサミットが開かれ、専門家が集まって話し合う。
■ソース
Antibiotics overuse could result in common illness becoming life threatening

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