使用済み核燃料棒、シドニーからフランスに輸送

ルーカス・ハイツ原子炉の燃料棒再処理に向け

 シドニー南部のルーカス・ハイツにある研究医療用原子炉から出る使用済み核燃料棒をフランスで再処理するため、7月28日夜、200人の警察官が警戒する中をポート・ケンブラ港まで護送された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 使用済みとはいえ、核燃料棒の放射能濃度は高く、厳重に燃料棒を収めた容器はポート・ケンブラからフランスに運ばれ、燃料棒からウラニウムとプルトニウムを抽出して燃料棒に再加工し、一方放射性廃棄物はオーストラリアに送り返される。

 ルーカス・ハイツのオーストラリア原子力科学技術機構 (ANSTO)で使用されたこの燃料棒は、過去10年間にわたり、研究用の他国内患者向けの放射線治療550万回分の放射性物質をつくってきた。

 8月には連邦議会上院調査委員会で低中濃度の核廃棄物最終処分場をSA州の過疎地に設立する連邦政府の計画について調査が行われる。

 ANTSOのヘフ・グリフィスCNOは、「使用済み燃料棒輸出のプロセスは安全。オーストラリア国内だけでもこれまでに10回行われており、全世界では何千回も行われてきた。その間、輸送中の事故は一度もない」と語っている。

 しかし、豪自然保護財団(ACF)のデーブ・スイーニー氏は、「フランスに送られる物質はブーメラン廃棄物と呼ばれ、中濃度核廃棄物はオーストラリアに送り返される。連邦政府には、この廃棄物を格納し、保管する最終処理場の最適地について何の見識もない。廃棄物の中には10万年間隔離しておかなければならない物質も含まれている。政府は複雑な管理問題を解決する代わりに時間稼ぎをしているに過ぎない」と語っている。

 フランスではウラニウムとプルトニウムを抽出精製し、残った物質はガラスに封入され、「非常に安全かつ耐久性の高いガラスの形”で送り返され、さらに長期にわたって管理される。
■ソース
Radioactive nuclear rods leave Sydney bound for France

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