ブルーマウンテンで新種の花を発見

「腐った魚のような臭い」との但し書き

 1月27日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙は、「ブルーマウンテンで新種の花が発見されたが腐った魚のように臭いがする」と報じている。

 カトゥーンバからブラックヒースあたりの崖から南に見える広い低地部分が新種の見つかったメガロン・バレーで、この地域の原生雨林の中で見つけ、植物学者のグレッグ・スティーンビーク氏ら3人が新種と同定、学名を「Thismia megalongensis」と名付けられた。「Thismia」は「ヒナノシャクジョウ科」の植物で、日本の近縁種としては「タヌキノショクダイ」がある。

 NSW州環境遺産管理局絶滅危惧種主任担当官のスティーンビーク氏は、「現場は過去20年間、毎年数種の新種植物を発見する場所だが、20年間まったく気づかなかった」と語っており、風に乗って広がる悪臭の発生源でありながら、花は5セント玉より小さいオレンジ色で森林の地面に低く咲くため、見つけることは難しいとされている。自分で光合成を行わず、死んだ植物の栄養を吸う腐生植物で、見かけは可愛いが新しい花はかびの臭いで古びると腐った魚の臭いになる。その臭いが蜜を求めるブヨなどの昆虫を呼び、その昆虫が受粉に協力する。

 スティーンビーク氏によると、恐竜時代に初めて発生したフェアリー・ランタンと呼ばれる植物の系列につながっており、「何千万年もの時間をかけて菌糸植物との共生で発展してきた植物を、しかもシドニーのような大都市地殻で見つけることができたのは素晴らしいことだ」と語っている。この植物は非常に小さいため、雨が降るだけで種を地面に落としてしまう。また、この花には根も葉もない。

 この花を最初に見つけたのはスティーンビーク氏の友人でTAFEで園芸学を教えるコリン・ハント氏で、2011年に発見していたが、発見済みの植物種だろうと気にとめていなかった。しかし、花を仔細に調べるとこれまでに発見されているものとは違っていることに気づき、標本をオランダに送ってライデン大学のヴィンセント・メルクス博士に遺伝子解析を依頼した。その結果、この花に最も近い種は4000kmほど海を隔てたニュージーランドにあることが知られた。また、その種との遺伝子の違いから双方が別れた時代を逆算して40万年前に遡ることが明らかにされた。

 大陸東部では全植物種の90%ほどが見つかっているとされており、毎年20種から30種ほどの新種が見つかる。
■ソース
New flower discovered in Blue Mountains smells like rotting fish

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