豪研究者が制がん剤注入装置発明

ゆで卵を生卵に戻す技術を応用

 オーストラリアの研究者が発明した渦状流体装置で制がん剤の効力を高められるという研究が注目を浴びている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この装置はもともと「ゆで卵を生卵に戻すことができる」装置として科学界の注目を浴びていたが、がんの治療に効力を発揮するというので再び注目を浴びている。

 SA州アデレードのフリンダース大学のコリン・ラストン教授はロサンジェルスからシドニーに帰る飛行機の中で一種のブレインストーミングを試み、それをもとに渦状流体装置を発明した。教授は、「15時間の飛行機の中でデザインを考えついた。この装置は驚くほどの効果がある」と述べている。

 ゆで卵を使って行った実験で、この装置はゆでられて複雑にからんだ白身のタンパク質をほどき、元の白身に戻すことができた。ラストン教授は、「この装置は化学反応を厳密に制御することができ、実験の時間と材料の無駄を減らすことができる」と説明している。その装置の新しい使い道が、一般的な制がん剤を送り込むやり方を改善するというものだった。そのため、通常の投薬の効果に比べて4.5倍の効果が可能になっている。この装置を使えば薬剤を直接腫瘍に注入することができるため、制がん剤の量を抑えるとともに副作用を減らすこともできる。通常の投薬では腫瘍患部に行く量はごくわずかであり、残りは体を通って下水に出て行くだけだ」と述べている。

 Flinders Centre for Innovation in Cancer所長のロス・マキノン教授は、「薬剤が腫瘍に集中し、体のほかの部分に行かないということはそれだけ無駄も減るが、同時に副作用も抑えられ、腫瘍の薬剤に対する反応も改善される」と述べている。

 ラストン教授は、「世界中に大学は1万校あり、サンプルとして大学に配れば化学、エンジニアリング、生物学、医学など様々な分野に応用できる」と述べている。国内ではこの装置がバイオディーゼル燃料製造に用いられている。
■ソース
Cancer drug more effective after use of vortex fluidic device invented by Australian researcher

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