シドニー・フットボール・スタジアム、30年の幕閉じる

建国200年記念の建造物また一つ消える

 シドニー市内ムア・パークのシドニー・フットボール・スタジアム(SFS)は1988年のオーストラリア建国200年記念の建造物の一つで当時としてはモダンな建物だったが老朽化も進み建て替えられることになった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 このスタジアムではラグビー・リーグ、ラグビー・ユニオン、フットボール、コンサート、エディンバラ・ミリタリー・タトゥーなどのイベントが繰り広げられてきたが、2018年9月22日は同スタジアム最後の試合が行われた。

 しかし、このスタジアムを設計したフィリップ・コックス氏はスタジアム最後の試合を見るのは辛すぎると語り、また、スタジアムの建て替えを「当時のスタジアムのコンセプトは新しいスタジアムとはかなり異なっている。30年前のスタジアム設計の意図は平等主義のスタジアムだった。この建て替えは市民のスタジアムからスポーツ・エリートのスタジアムへの移行を象徴している」と語っている。

 コックス氏は、ダーリング・ハーバーの国立海洋博物館、オリンピック・スタジアム、水泳プールのあるアクアティック・センターなどの設計も手がけてきており、「いずれも昨今の施設と異なり、バーやレストランなどを備えていない。当時はフットボールは土曜日の午後などに行われることになっており、現代のように夜にまで行われることがなかったため、飲食物の提供の必要がなかった。また、ボックス席やエリート・エリア、クラブ・エリアなどもなかった」と語っている。

 コックス氏は、当時の設計コンセプトを振り返り、「大衆のスタジアムとして、人々と試合をぐんと近づけたかった。あのスタジアムに入ると、観客は自分も試合に参加しているような気分になれた。それがあのスタジアムの良さだ。世界的にも優れたスタジアム設計を評価され、シドニーを象徴するアイコンにまでなった」と語っている。

 しかし、SFSには、アクセス、構内施設、気象条件にむき出し、交通、安全性などの面で欠点があり、建て替えの計画が進められた。また、やはり建国200年記念で造られたダーリング・ハーバー・シドニー・エキシビション・センターも2014年に取り壊されており、建て替えが行われている。コックス氏は、「200年記念で建てられて建造物が解体されていくのは残念なことだ」と語っている。

 新しいスタジアムは2021年に45,000人収容規模で竣工予定。
■ソース
Sydney Football Stadium architect says the last game is ‘too heartbreaking’ to attend

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