豪高校生学力低下続ける

ハワード制度で国内格差拡大

 世界65か国の高校生学力評価「2012 Programme for International Student Assessment (PISA)」でオーストラリアの高校生の国語数学学力が他の国との比較でさらに下がっていることが明らかになった。また、先住民族子弟の学力も非先住民族に比べて何年も遅れているという結果が出ている。

 この評価は、世界65か国の15歳の高校生50万人を対象に、数学、国語、科学の学力を調査するもので、オーストラリアの高校生の学力は数学で第17位、国語が第10位、科学が第8位となっている。

 数学の場合、1位:上海、2位:シンガポール、3位:香港、4位:台北、5位:韓国、6位:澳門、7位:日本、8位:リヒテンシュタイン、9位:スイス、10位:オランダと、上位をアジアが占めており、その後16位までカナダを除いてヨーロッパが占めている。また、国語でもアジア4か国が上位にある。

 オーストラリア高校生の数学の場合、10年前と比べて半年の学校教育期間分遅れている。また、低下は男子より女子が大きく、OECD平均レベルに下がっている。また、地域でもTAS州とNTが他地域比較で3学科すべてに遅れが出ている。オーストラリアの評価では、Australian Council for Educational Research (ACER)が、OECDの依頼により、775校の14,500人を対象に実施した。ACERのスー・トムソン博士は、「女子、先住民族、社会経済的弱者が学力でも依然として不利益を受けている。富裕階層の子弟と最貧層の子弟では学校教育で2年半の差がある。また、アンケートでも女子が数学に対して否定的な考えを持っていることが明らかになった。オーストラリアはすべての子弟に同等の教育機会を与えるということではますます退歩している。また、先住民族の子弟と非先住民族の子弟では評価3科目で2年半の差が出ている。

 この10年は、ジョン・ハワード元保守連合の私学偏重学校予算で、公立学校が社会経済階層弱者の子弟を引き受けながら、その子弟の学力を押し上げる余力を持てない状況で続いてきた。(NP)

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