テロ容疑者、ニューズ・コープを脅迫

シリアでイスラム過激派に合流の疑い

 1月16日付のABC放送の報道によると、メルボルン出身で現在はシリアでイスラム教過激派に合流したと見られるテロリスト容疑者が、ルパート・マードック系のメディア、ニューズ・コープに「流血」の脅迫をしていた。

 警察では脅迫の内容を調べているが、この脅迫犯はスーハン・ラーマン(23)で、すでにシリアに5か月滞在しているとされている。報道によれば、ラーマンはイスラム国に合流したのかどうか明らかではないが、スーハン・アブドゥル・ラーマン名のフェースブックに掲載している本人の写真はシリア国内で撮影したものと見られている。また、パリの諷刺雑誌「シャルリ・エブド」編集部を襲い、12人を殺害したテロリスト・グループを賞賛し、「オーストラリアでも流血を見る」と書き込んでいる。

 VIC州警察は、フェースブックに書き込まれた脅迫文の内容を調べており、ABC放送によると脅迫文の内容はもっと毒々しく、ABC放送では全文を公開しないとしている。また、メルボルンのニューズ・コーポレーション社の警備を強化したと発表されている。

 一方、ラーマン名のフェースブックは15日朝以降の書き込みがない。VIC州警察では、「ごく少数の国民がシリアに渡り、過激派のイデオロギーに染まることが懸念される」と発表、状況を監視している。また、ピーター・ダットン国境警備担当大臣は、「個々の事例にはコメントしない。内閣国家公安委員会が情報機関、警備機関と密接な連携で作業している」と発表している。

 また、連邦野党労働党のビル・ショーテン党首もこの事例に触れず、「社会に不満を持ち、イラクとシリアの北部で動いているこの狂信団体に惹かれる若い人達に忠告する。向こうに行くな。ラーマンのような人物がオーストラリアのムスリム社会を代表しているとは考えられない」と語っている。

 モナッシュ大学の世界テロリズム問題専門家のグレッグ・バートン教授は、「一見普通の若者でも一気に過激化することがある。しかし、その過程でいろいろと本人の身の回りに変化が見られる。その間に考えを変えさせることは可能だが、一旦、トルコ行きの飛行機やシリア行きのバスに乗ってしまうと助けるのは難しい」と語っており、ラーマンの両親も本人にはオーストラリアに帰ってくるよう説得したがムダだったとしている。
■ソース
Melbourne extremist’s ‘spill blood’ threat sparks News Corp security crackdown

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