【就職・転職特集2018】オーストラリア/日本で「働く」③

【就職・転職特集2018】オーストラリア/日本で「働く」

語学力、キャリアを磨き
オーストラリア/日本で「働く」

日本で働く

オーストラリアから日本へ

オーストラリアでの語学留学や職務経験を経てから、日本での就職を考える人も多いだろう。日本へ戻って就職活動を開始する予定だった人も、オーストラリアでの体験を踏まえて、どのように動き出すべきか戸惑うこともあるかもしれない。

海外にいても、帰国前からオンラインの就職支援サービスに登録して情報収集を開始したり、今後のキャリア形成について相談をすることも可能だ。また、帰国後の就職を希望する人のための海外での合同企業説明会などもあるので、こうした情報をしっかりキャッチできるようアンテナを張りめぐらせておこう。

日本企業が求める人材

現在、日本の企業はグローバル人材を求めていると言われている。グローバル人材とは一般的に、「英語など多言語が操れる」「外国人の仕事の仕方やものの考え方に触れ、それを知っている」「しっかりと日本人としてのアイデンティティーを持っている」ことだ。そして、グローバル人材であるかどうかを判断する基準として企業が重点を置くのが、①TOEIC730点以上(最低600点以上)、②英語環境での職場経験の有無、③ビジネス·レベルでの実践英語力などが挙げられる。つまり、履歴書に上記の内容を書くことができると、グローバル人材候補として、企業が注目してくれる。

日本でグローバル人材が求められる背景として、海外に進出する日本企業が増えていることや、逆ピラミッド型の人口構成から外国人労働者に頼らざるを得ない日本の社会現象などがある。また、2020年に開催される東京五輪などを含め、訪日旅行者の増加が予想されることや、外国人や外資系企業の日本進出もあり、その環境で活躍できる人材が必要とされる。

日本では、既に外国人労働者のみがサービスを提供する店舗なども増えており、彼らに日本のサービスやマナー、習慣を教える人材も必要とされている。そういった人材は外国人の文化や言語、仕事に対する姿勢を知っていること、そしてもちろん日本でのビジネス·マナーなどを理解していることが重要だ。外国人労働者に対しても上手に指導できる人物像が、今後ますます求められると言われている。

海外留学経験があると、グローバル人材になり得る環境下に身を置いているとも考えられるが、それを意識し、スキルなどを身に着けていかない限り、企業に期待される人材にはなり得ないため、注意が必要だ。留学経験を生かし、計画的に就職に向けて、自身を築き上げていくことがとても重要となる。

留学経験者の強みの生かし方

海外での経験と日本社会の独特なビジネス・マナーの両方を理解している人材は、日本企業でも求められている。特に日本で就職する場合、長期採用を考える企業が多く、経験がなくても必要な知識は入社してから教えるという考えの企業も多数ある。日本のビジネスのノウハウを持ち、海外のビジネスのノウハウも心得、そして英語力のみではない経験、コミュニケーション力、苦境に立った時に対処できる人間性まどを持つ人材であれば、将来が期待されるだろう。

オーストラリアでは、自信を持って話すこと、できることを伝えることが必要とされる一方、日本では、協調性を求める場合が多いため、自信を持つことは大切だが、過剰に伝えすぎると自己主張が強いと捉えられマイナス評価につながることもあり得る。

英語ができることだけをアピールしても、直接評価につながらない可能性もある。英語は単なるツールであって、いかに会社に貢献できるような人物であるか、スキルや知識を兼ね備えているか、そしてチームワークを持って働くことができるかなどが重要視されるため、その点に気を付けて臨む必要がある。

また、留学中はオーストラリア人を含め、多くの外国人との英語でのコミュニケーションはもちろん、異文化や多国籍の人びとの習慣や土地柄などを知る機会も多い。これらの経験は、コミュニケーション能力の向上や、自国である日本を改めて理解することにもつながる。就職活動時、そういった能力を生かせる職業として、ホテル·旅行業やホスピタリティーなどのサービス業界や秘書、そして外国人を指導をする人事部なども候補として挙がってくるのではないだろうか。

具体的なプランの立て方

日本に帰国後、就きたい職業など明確な目標があるのであれば、留学中にどんなことを身に着けておくと良いのか、しっかりとプランを立てることが重要だ。限られた時間の中で目標を達成するためにも、帰国予定日から逆算してプランを立てよう。

一般的に就職に必要な中·上級程度の英語力を付けるためには、8~16週間程度語学学校に通う必要があると言われている。その上で英語環境での職場経験(インターンシップ)を4~12週間程度するのが理想的だ。また、必要に応じてビジネス·レベルの英語が学習できるコース(ケンブリッジ検定など、10週間程度)を受講したり、TOEICで高得点を取得するために、2~4週間程度の学習時間を設けると良いだろう。

そして、授業料などの費用を工面するためのアルバイトに要する時間などもしっかりとプランに加えておこう。これらの計画を実行するには、最低でも半年から1年は掛かるため、計画的に進めることが望ましい。

また、人材派遣登録会社への登録も少なくとも就職する半年前くらいにしておくと良い。登録をすることにより、無料で就職活動に向けてのエントリー・シートの書き方などのアドバイスや具体的なプランを立てるためのサポートをしてくれる所もある。多くの求人情報を送ってもらえるため、さまざまな情報を入手できるもの利点だ。

2018の採用動向

今後も、グローバル人材が活躍できる職場が増え続けると予測される。特に東京五輪開催などに向け、インバウンドの旅行業関連や、日本酒を醸造している企業など、日本の匠の技術を海外に輸出・販売する企業などがそういった人材を希望している動向があると言われている。

専門家からのアドバイス!

(取材協力:BBIジャパセンセンターオーストラリア/大橋賢一さん)

就職活動をする上で、履歴書とエントリー・シートの書き方は重要な要素となります。エントリー・シートの表現内容が不十分であると、実力があったとしても書類選考ではねられる可能性があるためです。また、逆に言うと書き方によっては面接など次のステップへの確率を上げることもできます。

書き方の重要なポイントは、単に「〇〇で〇〇として働いていた」と記入するのではなく、具体的に何をしていたのか、応募先の企業が求める人材像を意識しながら簡潔に書くことです。例えば、日本食レストランでアルバイトをしていたとして、オーストラリア人のお客さんにメニューの内容が分かるように英語での説明を工夫した、毎日就業開始前にミーティングを行い、各スタッフにその日の対応方法などを英語で指示していたなど、具体的に書くと良いでしょう。このように具体的な表現をすることによって、いかに外国人と関わっていたか、外国人の対応をしていたかを、相手にイメージしてもらえるようになります。そして、どのように英語でコミュニケーションを取っていたかなどということを分かりやすく書くことによって、英語を使った実践的な対応能力があるという評価にもつながりやすくなります。当然、エントリー・シートにそのような内容を書くためには実際に語学力を高める訓練、そして多くの経験を積むことが不可欠です。また、就職を希望する企業に貢献できることを示せる表現内容にすることも必要となってきます。


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