花王「アタックNeo」編 第1回

世界に誇る技術力、
サービスを通して環境問題に真摯に取り組む日本企業

花王「アタックNeo」編 第1回

エコロジーを経営の根幹に据え、
“自然と調和するこころ豊かな毎日をめざして”
家庭でも、身近なことから“いっしょにeco”

花王は1890年の「花王石鹸」発売以来、「“よきモノづくり”を通して、世界の人々の“豊かな生活文化の実現”に貢献する」 ことをモットーに、120年以上にわたり消費者の生活に役立つ製品やサービスを提供している日本を代表する日用品・化粧品メーカー。
その同社が2009年6月、“いっしょにeco”をテーマとした「環境宣言」を発表し、「エコロジー経営へのシフト」という経営姿勢をより明確にしました。なぜエコロジー経営なのか ? 世界に貢献できる環境技術とは何か ?豪州現地法人・花王オーストラリアの青木薫さんにお話を伺いました。

エコロジー経営を使命に

ーー花王は現在、化粧品やスキンケア、ヘアケアなどの「ビューティケア」、健康機能性食品やサニタリー製品などの「ヒューマンヘルスケア」、衣料用洗剤や住居用洗剤などの「ファブリック&ホームケア」、産業界向けの工業用製品などの「ケミカル」の4つの事業分野で、グローバルにビジネスを展開しています。
 また、日本国内においては多くの製品カテゴリーでナンバー1の売上げシェアを誇っており、日用品・化粧品メーカーで日本を代表する企業としてのポジションを確立しています。
 その同社が2009年に発表した「環境宣言」とは、どういったものなのでしょうか?

まず1つに、地球温暖化や資源の枯渇といった地球規模での問題に、企業としてどのように責任を果たしていくのか−−。

「環境宣言」を発表する尾﨑元規・花王代表取締役社長

 

「環境宣言」のスローガンが“いっしょにeco”

このことを経営の最重要課題としていくことを明確にしようとしたものです。そして、エコロジーというものを今後の中長期の経営の根幹に据えることを決め、「清潔」「美」「健康」の分野で世界の人々の “豊かな生活文化の実現” に貢献する企業を目指そうという企業姿勢を、消費者の皆さまはもちろん、すべての社員、取引先の皆さまに向けて示すために、宣言として発表しました。 当社はこれまでにも、3R(Reduce/Reuse/Recycle)などのエコロジー活動を行ってきましたが、ものづくりのリーディング・カンパニーとして、環境への負荷をより積極的に低減するための製品開発を進めていくことを、新たな使命としたのです。

ーーエコロジー経営の推進にあたって「環境宣言」の中でスローガンとして掲げられているのが“いっしょにeco”です。“いっしょに”とは消費者と一緒にという意味でしょうか?

花王製品の多くはご家庭で毎日のように使われる製品です。だからこそ、消費者の皆さまが使用する過程においてもできる限り環境に負荷を与えない製品を開発するとともに、製品をお使いいただくことを通して消費者の皆さま自身が無理なくエコに参加でき、そして続けられるということを提案することにしたのです。

さらにこれは、製造と消費のプロセスにおいてのみ環境への負荷低減を目指すものではありません。原材料調達から生産、物流、販売、使用、そして廃棄に至るまで、製品が関わるすべてのサイクルの中で、消費者の皆さまやビジネス・パートナー、ステーク・ホルダーと共同して実践する環境保全活動を提案していくというものなのです。 花王はそのために、環境に配慮し、節約にもつながる製品として、

花王の各商品には省資源型製品としてつめ替え用も数多くラインナップ

 

①節水・省エネ型製品、
②つめ替え・つけ替えなどの省資源型製品、
③コンパクト化、濃縮化による省資源型の製品

 

などの開発に積極的に取り組んでいます。

洗濯洗剤「アタック」に見る環境への取り組み

ーー1987年に世界初の衣料用コンパクト洗剤として誕生した「アタック」も、コンパクト化という点で環境負荷の低減に繋がっていますね。

はい。コンパクト化とは製品性能を高めて中身を濃縮することで、少量で高い効果が出るよう、使い勝手も含めて工夫したものです。商品のコンパクト化は、容器包装や商品原材料の削減、家庭での使用量の削減、物流にかかる輸送エネルギーの削減という意味で環境負荷の低減に大きく貢献します。

1987年、「スプーン1杯で驚きの白さに」のキャッチフレーズとともに登場し、洗濯洗剤の歴史を変えた世界初の衣料用コンパクト洗剤「アタック」

当社は、4分の1の容積、しかもスプーン1杯で従来の洗剤よりも強力な洗浄力を持つ初代「アタック」を筆頭に、衣料用洗剤をはじめ、衣料用柔軟仕上げ剤や台所用洗剤のコンパクト化を進めてきました。

またここ10数年で大量の衣類をより少ない水で短時間で洗う「節水・省エネ」タイプの洗濯機が主流になってきたことから、洗剤本来の洗浄能力を発揮するための必要条件「水溶け」を追求し、「マイクロ粒子構造」を持った洗剤粒子を開発。従来の4倍の速さで水に溶けるので、洗浄成分が衣類のすみずみまで染み渡り、洗浄力もアップ。節水・省エネ・洗浄力アップを同時に実現しています。

さらに当社は、早くから主要洗浄成分である界面活性剤の洗浄補助剤の研究開発にも取り組んできました。豪州版アタックも「リン」を使用せず、環境負荷が少ないとされる「ゼオライト」を使用することで、洗浄力のみならず環境への負荷を低減。洗濯排水は、グレー・ウォーターとして庭への水やりなどの再利用にも安心して使うことができ、節水にも貢献しています。

“いっしょにeco”第1弾の製品液体濃縮洗剤「アタックNeo」

ーー環境宣言発表後に“消費者といっしょにeco”を具現化する製品として誕生したのが衣料用超コンパクト液体洗剤「アタックNeo」でした。どういった部分がエコなのでしょうか ?

日本で大きな反響を呼んでいる「アタックNeo」

環境配慮の視点での最大の特長は、すすぎが1回あるいは、最も少ない回数のすすぎ設定ですむこと。独自技術によって開発した新洗浄成分「アクアW(ダブル)ライザー」は、高い洗浄力を発揮しながら、すすぎの際の泡切れがよく、洗浄成分が繊維に残りにくいため、通常2回のすすぎを1回にすることが可能になりました。オーストラリアの洗濯機も、すすぎは最も少ない回数の設定で十分です。

大幅な節水とともに、洗濯にかかる電気代の節約や時間の短縮にもつながり、さらには、容器も従来の液体洗剤の半分以下の大きさにコンパクト化できたので、プラスチックの使用量も減り、持ち運びもラクになりました。

ーー高い付加価値を提供しながらも、楽しく簡単にエコを実践していける製品と言えますね。 この消費者の暮らしと環境に新たな価値をもたらす製品を積極的に提案していく花王の取り組みは、世界規模で環境問題への対応が急がれる中、ここオーストラリアでも注目を集めそうです。
本日はありがとうございました。

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