旦那はオージー「地上の楽園アサートン高原での新米日本語教師編 その10」

旦那はオージー

第36回
地上の楽園アサートン高原での新米日本語教師編 その10

【前回までのお話】オーストラリアへ移住後、アサートン高原へ引っ越し、フルタイムの教師へ転身。

日豪の学校システムの違いについて(第9回)
小1からパソコン指導にプレゼン能力開発

オーストラリアでは、幼稚園年齢時(5歳)から、プレップ(Preparatory Year、州によってTransition)と呼ばれる小学校準備クラスに入学できる。

私たちがオーストラリアに移住したのは、息子がちょうどプレップ入学対象の年齢だった。ところが、英語どころか日本語もおぼつかない、おむつも取れていない息子を引き受けるのは、学校から「ちょっとそれでは……」と難色を示された(注:息子は何事もマスターするのが遅く、小5でやっと自転車に乗れるようになった)。

そこで「私が息子の面倒を見ますから!」と強引に、息子と一緒に学校に通うことにした。当時通っていた学校はブリスベン市内の小学校。しかし、生徒の国籍は20カ国以上で、まさにインターナショナル・スクールだった。「日本のインターみたいに年間数百万円もする授業料を払わずして、このような学校に通えるなんて!」とワクワクしたものだった。

朝のあいさつ時、担任の先生が多国籍の生徒のために、20カ国以上の言語で「おはようございます」というのが常だった。

イラスト=たこり
イラスト=たこり (Web: takori.go-jin.com)

プレップでの授業内容は、遊びを通じて基本的な生活習慣を学ぶことに尽きる。例えば、カレンダーを見ながら「何月何日何曜日か」を確認したり、絵本を読んだり、おもちゃで遊びながら、友達に「貸して」「ありがとう」と言えるような言葉やマナーを学ぶこと。天気についての絵本を読んだ時は、「evaporation=蒸発」「oxygen=酸素」などの難しい単語(日本の高校生でも「evaporation」はなかなか知らないだろう)も普通に教えていたことには驚いた。

プレップでは、週に1回はパソコンのゲームをしていた(例:絵を見て発音された言葉のどれが正しいかをクリックするなど)。学年が上がるにつれ、パソコンに親しむ時間が増え、小6時には音楽を作曲してそれを編集できる力を、中1、2時にはパワーポイントを使ってプレゼンをする力を身に着けている。

日本の教育も負けてはいられない。


<著者プロフィール>
ポップ登美子

◎北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもとともにノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムのほかにも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中。
Web: ameblo.jp/kangaroo777
www.facebook.com/miffy777/
ameblo.jp/darwin-japanese

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