クライブ・パーマーPUP党首

政界こぼれ話人物編 その156

クライブ・パーマーPUP党首


パーマー連合党(PUP)党首のクライブ・パーマーは、1954年3月26日にVIC州のメルボルンで誕生している(59歳)。父親は、ラジオ局を開設したりしたやり手のビジネスマンであった。パーマーが9歳の時に、一家はQLD州のゴールドコーストに転居。難関のQLD大学法学部に入学したものの、中途で退学している。

その後は不動産業界に職を得たが、ビジネスの才覚に恵まれたパーマーは早々と頭角を顕して、30歳になる前には巨額の富を築き、いったんは引退生活を送っている。ところが活力に溢れたパーマーには、引退生活はさすがに退屈で、その後は資源・エネルギー・ビジネスやリゾート開発などに手を染め、大成功を収めている。

若いころから政治活動にも熱心で、弱冠15歳の時にQLD州の国民党に入党。しかも国民党への、2008年以降は自由国民党(注:QLD国民党と同州自由党が合併してできた政党)への大口献金者、パトロンとしても、党に多大の貢献をしてきた。ところが、昨年にニューマンQLD州自由国民党政権と仲違いし、結局は離党している。

そして以前より政界への進出を画策していたパーマーは、今年になってパーマー連合党(PUP)を創設し、9月の連邦選挙に多数の候補者を擁立している。自らもQLD州フェアファックス選挙区から連邦下院選挙に出馬し、見事に初当選を果たした。ただし、パーマーの勝利はわずか7票差であったことから、規定に従って豪州選挙管理委員会(AEC)は票の再集計作業を行っており、10月25日の時点では、いまだに同選挙区の結果は確定していない。

一方、上院選挙では全国で3人の当選者を出したPUPだが、WA州でもAECが票の再集計を行っており、その結果次第では、当選者が2人になる可能性もある。ただ、いずれにせよ、来年の7月からスタートする新上院で、PUPが相当な影響力を持つのは確実で、また仮にパーマーが落選しても、PUPの党首、パトロンとして、パーマーが政界に影響力を持つことは確実である。

思想、人柄だが、確かに保守系ではあるものの、極右的とのイメージとは裏腹に、慈善活動を通じて社会的弱者の救済に熱心であるし、またボート・ピープルにも同情的である。敬虔なカトリック教徒でもある。一方、何と言っても、「カラフル」でエキセントリック、歯に衣着せぬ言動でも有名で、また話題をさらった、あるいは物議を醸したエピソードも枚挙に暇(いとま)がない。

例えば、タイタニック号のレプリカ船の建造を公表したり、つい最近では、世界のメディア王であるマードックが離婚した中国系の細君は、マードックの挙動、情報を逐一報告していた中国政府のスパイ、などと公然と主張している。ただ発言内容は「過激」でも、パーマーにはどこか憎めないところがある。

細君のスーザンは05年に癌で逝去し、2年後にブルガリア生まれのキャリア・ウーマンであるアナと再婚。先妻との間に2人の子ども、アナとの間に女児がいる。

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