思い出はどんな色 ?

まさこのメルボルンライフ

メルボルンの、とあるラテン系一家での
日本人主婦奮闘記!
まさこのメルボルンライフ
思い出はどんな色 ?

「自分が覚えている一番古い思い出で、鮮明に覚えていることを描写してください。それはどんな色と一緒に思い出されますか ? 」。これは私が学生のころ、ビジュアル・デザイン・コースの先生が出した課題でした。


 私の覚えていたことといえば幼稚園に入る前、家族旅行で行ったダム。小さかった私はダムの中が見えません。「私も見たい〜」とお願いすると、娘思いの父親がよーく見えるように私の体を持ち上げてくれました。そこまでは良かったのですが、持ち上げすぎて体半分以上が柵の外。怖かったの何のって。「こっから落ちたら最後だ…」と泣きたくなる気分でした。その記憶はダムの冷たいコンクリートの灰色とともに私の記憶の中からよみがえってきました。
まさこのメルボルンライフ
 この原稿を書きながら10歳になる息子にも同じことを聞いてみました。彼の答えは「僕、小さかった時に黄色のテディ・ベアを持ってたでしょ。ベビー・カーに乗って出かけた時、どこかで落として、帰りには持ってなかったね。だからすごくがっくりしたことを覚えているよ。僕あの時何歳だったっけ ? 」。それは彼が1歳半のころの出来事です。そんな赤ん坊のころのことを覚えているなんて、と驚きました。きっと当時の彼にとって、とても大切な物だったのでしょう。
  8歳の次男にも、幼児のころからお気に入りのテディ・ベアがあります。今もベッドに入る時は肌身離さず抱えて寝るし、もちろん旅行先にだって持って行くほど愛着のある物です。
 夜中に目が覚めた時にそのテディがないと、半べそになりながら「テディどこ ? 」と探し、見つけると安心して眠りにつくのです。それから私の幼なじみにはボロ布を握って寝る人がいました。「これがないと眠れないのよ」と彼女はそのボロ布にほおずりをしました。
 子どもにはそれぞれ安心できる定番物があるようです。成長の過程でそういった物から卒業するのですが、大人になってもそれを大切にし続ける人もいます。このクリスマス・シーズン、子どもの心に残り続けるような温かい思い出を作ったり、プレゼントを贈ったりしたいですね。


まさこプロフィル
イラストレーター。96年結婚を機にメルボルンへ移住。99年より4年間南イタリアで暮し、その後再来豪。イタリアも好きだが、マルチ・カルチャーのメルボルンは居心地がよい。

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