翻訳しただけの広告は、なぜ反応が薄いのか?

今日から売れる販促・集客のコツ

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楽笑マーケティング

 

「モノが売れない時代」における「売れる」ポイントはただ1つ、「過去の成功体験ほど疑わしいものはない」と気付けるココロです。本コラムは出版・広告業界に15年以上携わってきた著者が、販促・集客のための「気付き」を与え、あなたの“やわらかアタマ”を育てます。

第24回 翻訳しただけの広告は、なぜ反応が薄いのか?

日系企業や日本人経営のビジネスが盛んなオーストラリアでは、日豪プレスのような現地日系メディアに広告を出稿することは重要なマーケティング活動の1つですが、ときどき「高いお金を払って広告したのに、ぜんぜん反応がない!」という場合があります。その原因の1つには、「ローカル用の広告を日本語に翻訳しただけ」というのがあります。なぜ翻訳しただけの広告は集客できないのでしょうか?

 

◆客を選別する欧米の広告と全員に好かれたがる日本の広告

現地メディアに出稿した広告原稿のキャッチコピーを日本語に翻訳して、日系メディアに出稿するケースは実際よく見かけられます。その際には、「ブランディングの統一性」などといった理由で「使い回し」が行われるのですが、残念ながら、こうした広告では消費者の反響を得るのは難しいでしょう。なぜならば、欧米と日本のブランディング広告の考え方は、まるで正反対だからです。

例えば、日本の広告は、商品や会社のイメージを良くすることをメインに制作される傾向にあります。つまり、日本の広告は「皆に好かれたい広告」です。そのため、人気タレントを起用したり、とにかくポジティブなコピーや明るいイメージを植え付けたがります。しかし、欧米の広告の考え方は違います。欧米の広告制作では、しばしば「Attitude(態度/考え方/姿勢)」という言葉が使われますが、これは企業や商品がどんな考えや姿勢で成り立っているかを表そうとするものです。極端に言えば、「企業や商品の考え方や姿勢に合わない人には買ってもらわなくていい」とお客さまを選別する意向を示すものでもあるのです。これを明確化することで、「その商品の真の価値が高められる」という考え方です。

 

◆コツは「継続」と「考え抜くこと」

ですから、ローカル・メディアに掲載した英語の広告原稿を日本語に翻訳しただけでは、日本人にはピンと来ないので、反応が出ないのです(逆の場合もまた然り)。

また、日豪プレスのような「地域密着型のメディア」の場合、広告代理店など「広告のプロ」によって制作されるケースが少ないので、クライアントが自らアイデアを出さなければいけない場合も多々あります。そういう時に、「翻訳した広告でいいや」という心意気では、反応が出るはずもありません。その商品やサービスの価値を日本人の心に届けるには、やはり、しっかりと広告制作に向き合う必要があります。

反応の出る広告の制作方法は、業種やターゲットによってさまざまですが、迷った時は①キャッチコピーから考える②キャッチコピーに合う写真を使う、という順番で制作してみてください。また、キャッチコピーは「本屋さんのPOP」が良いヒントとなるでしょう。そして、ブランディングで重要なのは継続することです。商品や企業名を読者の記憶に残すには、インパクトのある刺激的な単発の広告よりも、地味でも長期継続の方が結局、反応が上がりやすくなります。


森茂樹
●出版・映画会社の角川書店入社後、雑誌記者・情報誌編集者として従事。その後、広告制作ディレクター、専門学校広報など出版・広告業界を渡り歩く(綱渡りだけど!)。現在は、格安ホームページ制作者、販促アドバイザー、翻訳家として活動中。
Web:www.mideax.com

 

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