第90回 首里城祭

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第90回 首里城祭

ご機嫌いかがですか、れんです。

チャツウッドを本拠地として活動しているれん倶楽部書道教室では、年に1度のペースで展覧会をしています。これまで紀伊國屋ギャラリー、だるまレストラン、シドニー日本人学校などで会員の力作を披露してきました。今年はチャツウッドのコンコースのアート・スペースで作品を展示いたします(来月11月4~17日)。毛筆の作品はもちろん、硬筆・ペン字の作品も展示する予定です。シドニーではなかなか見られない文字の作品群に乞うご期待です。また自分もやってみたいという方は左の作品下にある連絡先までお問い合わせください。

さて10月31日(土)から11月3日(火)に、沖縄県那覇市で「首里城祭」が行われます。首里城祭は市内にある首里城公園の開園記念行事として始まり、今年で24回目になります。

沖縄の歴史は大和のそれとは異なるものですが、奈良時代に成立した『日本書紀』には7世紀初めに日本への移住者があったことや、大和朝廷から使者が遣わされたことなどの記述があるようです。随分以前から交流があったのですね。

首里城は15世紀初めに初代国王・尚巴志が琉球王朝を建てたときから琉球王国王家の城でした。沖縄地方の城はグスク(御城)と呼ばれ、首里城は県内最大規模。焼失(崩壊)と再建の繰り返しの歴史を歩みました。戦後の琉球大学建設でわずかな城壁や建物の基礎を除いて完全に消失。今ある正殿は琉球大学の移転後に復元されたもので、3度目の焼失後に建てられた1715年以降の姿を模しているそうです。

首里城祭は、首里城公園で「伝統芸能の宴」「冊封使行列」「冊封儀式」が、市内国際通りで「絵巻行列」が行われます。

伝統芸能の宴では、琉球舞踊である四つ竹や加那ヨー天川、また読谷村の高平良万歳(たかでーらまんざい)など無形民族文化財に指定された地域の伝統芸能も披露されます。「冊封儀式」は中国皇帝の名の下で行われる琉球国王の即位式で、初めて行われたのは1404年。その時、中国皇帝から派遣された使節団が那覇の天使館から首里城まで行った行列が「冊封使行列」。祭りではその模様が再現されます。

また「琉球王朝絵巻行列」では琉球国王、王妃、中国皇帝使節団「冊封使」に伝統芸能団が続き、総勢およそ700人による壮大な一大絵巻行列が2時間にわたって繰り広げられます。琉球王国時代を彷彿とさせる独特な衣装や音楽に彩られた行列を一目見ようと、毎年たくさんの人出で賑わうそうです。

学校の日本史の授業では詳しく習わないので、こういった祭りを通してたくさんの人たちに琉球の歴史と文化を堪能してもらうといいですね。

それでは左の作品を。文字群のイメージは積み上げられた城塁です。線と線の間を詰め、無骨ながらも隙間に埋め込むように形作りました。1行目を2文字にもしてみましたが、3文字にすると大きく右上がりに展開しても「城」の7画目が支えとして踏ん張りが効いたのでこっちにしました。そして「祭」の11画目を思い切って長く左に払うことでバランスを取っています。

作品を作る時に幾通りも書きながら方向を探ってみることは大事です。文字の形はさまざまですから、線の長短をいじったりしつつイメージに近付けます。でも自分勝手が過ぎて誤字してしまったり、俗っぽい仕上がりになってしまったりしないように注意が必要です。


著者プロフィル
れん(書家/アーティスト)

アーティストとして永住権取得。2010年、作品「ふるさと」が日本の国有財産として在豪日本国大使館に収蔵される。Government Houseでの企画展など日・豪・ドバイで作品展示多数。在豪日本国大使館、在オークランド日本国総領事館の招聘によるイベント参加やNSW州立美術館ほか各地で大書パフォーマンスやワークショップを展開。ハリウッド映画『The Wolverine』の製作に書家として参加。書団れん倶楽部主宰。チャツウッドで書道教室運営(月〜土)。写経クラス開設。
Web: nagominoma.com/renclub
Email: renclub@gmail.com
動画: youtube.com/user/renclub

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