第99回 八戸三社大祭

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第99回 八戸三社大祭

ご機嫌いかがですか、れんです。

美しいものや、きれいなもの、かっこいいものを追い求める気持ちは誰にでもあります。そしてそれと同じライン上に字が上手くなりたいという気持ちも存在すると思います。

書き文字に自信がなく、グリーティング・カードへの手書きや結婚式などの人前での芳名帳への記入が苦痛。自分が書いたメモ書きを他人が読めないのはもちろん、自分ですら解読できないことがある。こういうお悩みをよく聞きます。

一足飛びに字が上手になる魔法があるなら、呪文を唱えて杖を振れば問題は瞬く間に解決します。しかし残念ながら現実はそうはいきません。

それではということで、RENCLUBでは「字を上手く見せるコツセミナー」をスタート。今まで何がいけなかったのか、一体どこに問題があったのか、を明確にして今後の対策へとつなげます。お悩みの方はお問い合わせ下さい。解消の一助となればうれしいです。

さて7月31日から8月4日までの5日間、青森県八戸市では東北地方最大級の神事で、重要無形民俗文化財である「八戸三社大祭」が開催され、毎年100万人を超える人びとが訪れます。「三社」とは市内最古の法霊山法霊神社、スサノオノミコトと源義光(新羅三郎)を祀る長者山新羅神社、天照皇大神を祀る神明宮です。

八代将軍吉宗の御代である1721年、八戸藩(南部家)総鎮守である法霊神社から長者山虚空蔵堂(のちの新羅神社)に神輿(みこし)を渡らせたのが大祭の始まりです。神輿行列が市内を練り歩いて長者山まで行き、3日目に法霊山に帰還するというものでした。当時は神輿行列許可や祭礼日程など全て八戸藩が取り仕切っていて、徒目付(かちめつけ)や奉行が行列運行の指揮を執っていました。法霊社は城内二の丸にあったので普段は一般参拝できませんでしたが、この祭礼の時期だけは領民の参拝が許可されたそうです。

やがて有力商人が人形を屋台に乗せた山車を運行するようになり、町民の虎舞(とらまい)などが加わります。明治期になると三社の神社行列に附祭(つけまつり)も加わって、豪華絢爛な27台の山車が祭りを華やかで迫力溢れるものにしました。

前夜祭である31日(後夜祭の4日も)に八戸市中心街にライトアップされた全ての山車が一斉に展示されます。最大で幅8メートル、奥行き11メートル、高さ10メートル、神話や伝説などを題材に趣向を凝らして飾り付けられた山車の整列は本当に見事です。これらは「仕掛け山車」と呼ばれ、「せり上げ」「引き出し」「起き上がり」などの動きをするのが特徴です。「日本夜景遺産」にも登録されているその情景はお囃子との競演で物凄い熱気を生みだすのです。

1日(お通り)と3日(お還り)に神社行列と山車の練り歩きがあり、中日の2日には新羅神社で「加賀美流騎馬打毬(だきゅう)」が奉納されます。騎馬打毬とは紅白に分かれた騎馬武者が馬上から毬杖(ぎっちょう)を使って毬(まり)をゴールへ導く競技。当時のブランド馬である南部駒の産地だった八戸藩で、武芸奨励のため1827年に藩主南部信真(のぶまさ)が始めたのだそうです。

青森では200万人の観客動員を誇る「ねぶた祭」(8月2~7日)が全国区で有名ですが、「八戸三社大祭」も見応え十分です。

では作品を。「三社大祭」の行書です。「三社大」が三角形の形をしていて、「祭」は菱形。比較的収まりの良い文字群です。画数の少ない文字はまとめるのが難しいものですが、締りのある線を引いてあげるのは1つの解決策でしょう。「三」の3画目は全体で見ても際立ちますね。


著者プロフィル

れん(書家/アーティスト)
アーティストとして永住権取得。2010年、作品「ふるさと」が日本の国有財産として在豪日本国大使館に収蔵される。Government Houseでの企画展など日・豪・ドバイで作品展示多数。在豪日本国大使館、在オークランド日本国総領事館の招聘によるイベント参加やNSW州立美術館ほか各地で大書パフォーマンスやワークショップを展開。ハリウッド映画『The Wolverine』の製作に書家として参加。書団れん倶楽部主宰。チャツウッドで書道教室運営(月〜土)。写経クラス開設。RENCLUB Lineスタンプ販売中。
Web: nagominoma.com/renclub
Email: renclub@gmail.com
動画: youtube.com/user/renclub

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