第50回 父の日

書家れんのつきいち年中行事
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第50回 父の日

ご機嫌いかがですか、れんです。

今月は「父の日」についてご紹介させていただきます。

日本とオーストラリアで「母の日」は同じ日でしたが、日本の「父の日」は6月の第3日曜、オーストラリアは9月の第1日曜と異なっています。

日本と同じ日なのはアメリカ、イギリス、フランス、中国、インド、カナダ、アルゼンチン、ペルー、南アフリカなど実に多数。そのほか6月中に設定している国が多いようですが、1月6日(セルビア)から12月26日(ブルガリア)までばらつきがあります。タイでは国王の誕生日(12月5日)、イタリアやスペインは聖ヨゼフの日(3月19日)、ドイツはキリストの昇天祭(移動祭日)を父の日に充てています。台湾では「パパ」の発音から8月8日。これは3月3日を「耳の日」にしてしまう日本と同じ発想で面白いですね。

日本の「父の日」のルーツはアメリカにあるようです。始まりはワシントン州のある一家の物語。南北戦争時、主人のウィリアム・ジャクソン・スマート氏が従軍している間、妻は6人の子どもたちを1人で育てますが、復員した夫と子どもたちを残して死んでしまいます。その後、ウィリアム氏は再婚せず、男手1つで子どもたちを成人させてから亡くなるのです。

1909年に父を讃えるため、末娘のソノラさんが彼の誕生月である6月に教会で追悼礼拝をしてもらい、また「母の日」が既に提唱されていたことを知った彼女は「父の日」も作ってほしいと牧師協会に嘆願します。

そして、翌年6月19日に父の日の最初の祝典が行われ、1966年に6月の第3日曜を父の日に設定、1972年にやっと国民の休日になったのです。「母の日」に遅れること実に58年でした。

日本では1981年に「FDC日本ファーザーズ・デイ委員会(母体は社団法人日本メンズファッション協会)」が設立されたのをきっかけに「父の日」が徐々に国民的なイベントとなりました。各社各店の商戦も盛り上がりにひと役買っていますね。

さて、では作品を。平仮名に少し丸みを入れましたが、全体としては骨太でゴツゴツと強い雰囲気のものを選びました。頑固で融通のきかない古いタイプの父親像ですかね。「父」の最終画は左のように上弓にするのと、下弓にするのとで随分雰囲気が違ってきます。見比べていただけないのが残念ですけど、左のように上弓の形にすると次の文字に繋げる感じに操作できますし、下弓的にすれば右払いしてそこで終わりの雰囲気を出すこともできます。古典をたくさん勉強すると、どの場面でどういう形にできるか分かってきます。古筆は眺めるだけでも楽しいですよ。

さあ2012年も前半最後の月となりましたね。正月に誓った今年の抱負はどの程度守られているのか、目標は順調にクリアされているのか、今この時点で確認してみることは非常に大事だと思います。問題なければ折り返し後の後半への意志固めをし、問題があるなら直ちに修正して新たに歩を進めましょう。目標を持った生活はやはり有意義です。後半で良い成果を得られるように、毎日自分のペースで頑張れるといいですね。


著者プロフィル
れん(書家/アーティスト)。

アーティストとして永住権を取得。2010年、作品「ふるさと」が日本の国有財産として在豪日本大使館に収蔵される。Government Houseでの企画展など日豪およびドバイで作品展示多数。在豪日本大使館、在オークランド日本総領事館の招聘によるイベント参加やNSW州立美術館、Channel 7などさまざまなスペースで大書パフォーマンスやワークショップを展開。書団れん倶楽部主宰。チャツ ウッドで書道教室運営(月~土)。東日本復興支援「プロジェクト名もない絆」のメンバーとして支援地と被災地を繋ぐ活動中。

Web: http://renclub.net
E mail: renclub@gmail.com
動画: youtube.com/user/renclub
UST:ustream.tv/user/obiyoshiyuki

 

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