第54回 読書週間

書家れんのつきいち年中行事
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第54回 読書週間

ご機嫌いかがですか、れんです。

ずいぶん暖かくなってきましたね。裸だった木々の枝にあっという間に緑の葉がついたり、花々が美しさの競争をし始めたりすると心浮く感じがします。

気温が上がって春モードに入ると背筋が伸びて足元が軽くなり、スキップさえしてしまいそうです。仕事で遅くなった夜の駅のプラットフォームでの電車待ちも、風の冷たさが緩むだけで辛さが半減します。

分厚い上着も必要なくなって身軽に行動できるのは嬉しいことです。寒い時期には半ば冬眠状態だった私もそろそろと起き出して活動開始。若葉や花たちに元気をもらいながら頑張りたいと思います。

さて、皆さんの中で読書が趣味という方はたくさんおられるでしょう。れん倶楽部書道教室でも本棚を置いて持ち寄った本をシェアできるようにしてありますが、自分の知らない作家や、書店では手に取らない作家の本が並ぶのを非常にありがたく思います。読書の幅が広がって、いろんな視点に出会えるのが嬉しいし、大きな楽しみになっています。

今月末から始まる「読書週間」(10月27日〜11月9日)は今年で66回目。今回のテーマは「ホントノキズナ」。この期間に読書を推進する行事が日本の各地の図書館を中心に行われるようです。

この読書週間は、関東大震災の翌年の1924(大正13)年、日本図書館協会によって開始されました。当初は11月17日〜23日の1週間で、出版業界の各団体も参加し、全国各地で読書推奨や良書推薦を主要目的としてさまざまな行事が行われたそうです。

その後、戦時の中断を含めて紆余曲折ありながら、1947(昭和22)年、「読書の力で平和な文化国家を作ろう」という決意の下、日本出版協会などの出版組織を中心に、日本図書館協会、書籍の流通組織やマスコミ、文化関連団体などが参加して「読書週間実行委員会」を結成。11月17日から1週間の「読書週間」が行われました。

敗戦後の日本では出版文化への飢餓感が非常に強く、「作る側」と「読む側」に一体感が生まれ、「1週間では短い」との声が相次いだのを受けて、翌1948(昭和23)年に現在の2週間の日程が定まります。

これに呼応して「読書世論調査」(1948年)の開始、学校図書館協議会(1950年)の発足、そして「青少年読書感想文全国コンクール」(1953年)の開始など、読書の推進に力が注がれていきます。

10月27日は「文字・活字文化の日」(2005年制定)でもあります。読書習慣のない、特に若い世代の人たちに、人生を豊かにする読書の楽しさに気が付いてもらえたらいいですね。

では作品をご覧ください。今月はちょっと堅め、というか難しめの雰囲気に感じられる草書体にしてみました。「読書」と書いてあります。何しろ「言(ごんべん)」が1本のラインだけに省略(ちなみに冫(にすい)、氵(さんずい)、亻(にんべん)、彳(ぎょうにんべん)なども同じように1画で表されます)されていたり、「書」に至ってはちっとも原型を留めていなかったりで、残念ながら現在これをひと目で読める方はそうたくさんいないと思います。

社会生活に必要のないものが廃れていくのはある意味で仕方のないことかもしれませんが、我々が通ってきた歴史の文化の1つとして伝えていくのは大事なことだと思っています。

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