第60回 昭和

書家れんのつきいち年中行事
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第60回 昭和

ご機嫌いかがですか、れんです。

インターネットを利用されている方で、Facebookのアカウントをお持ちの方は多いと思います。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の1つで、日本ではmixiやGREEなどが先行しましたが、Facebookは今や世界中に10億人を超えるユーザーを持つ(昨年10月調査)巨大サービスです。

世界中とリアルタイムで横軸の繋がりを持てるので非常に重宝していますが、ここのところ縦軸、つまり過去へのラインがじんわりと浮上してきて戸惑うことがあります。姓の変わった小学校の同級生から突然「覚えていますか?」なんてコンタクトがあっても「分かりません」としか答えようもなく。それでもその刺激は、蓋をして仕舞っていた当時の記憶の埃を払って再び光を当ててくれるんですね。使い方にもよりますが、私はとても素敵なツールだと思います。まだお使いでない方、ぜひ始めてみませんか。

さて、2007年より4月29日が祝日「昭和の日」として生まれ変わりました。ご存知の通り1988年までは昭和天皇のお誕生日として祝日でしたね(その後の名称だった「みどりの日」は5月4日に移動)。

ほかに天皇のお誕生日が祝日として残っているのは11月3日で、この日は明治天皇のお誕生日。以前は「明治節」と言っていましたが、現在は「文化の日」として親しまれています。

神社本庁のホームページでは1989(平成元)年から祝日となった「みどりの日」の趣旨が昭和天皇の御事蹟を顧みるには遠かったため、多くの国民の強い要望で「昭和の日」の施行に至ったと紹介されています。「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」と祝日法に規定されています。

「昭和の日」には公式ホームページ(www.429jp.info)もあり、「家族で語る昭和の思い出」として昭和の歴史が紹介されています。またNPO法人「昭和の日ネットワーク」は当日に式典を主催、昨年は明治神宮会館に800人以上の参加者が集って昭和天皇をお偲びし、現在の日本の復興への決意を改めて強くしたそうです。

さあ、今月は「昭和」と書きました。「和」なんかは割と馴染みのある草書体ではないかと思いますがいかがでしょうか。草書に触れる機会のない方には何だかチョコチョコっと適当に書いているように見えるかもしれませんが、文字ですのでもちろんルールがあり、それに則って書いています。

文字の崩しというのは楷書を少し続けただけの軽い行書体から草書の最終形態まで、文字によっては何種類もの形があります。「日」はこう崩せる、「口」はこう、「禾」はこれで行く、といった感じで、足し算のように文字を組み立てていくわけです。長く関わっていれば大体その主なものは頭に入っていますが、崩し方が分からなければ、「五体字類」や「書道字典」などの辞書でチェックできます。

左の作品は、右上がりの角度と縦画の傾きをおおむねそろえ、縦画を太目に横画を細めにしています。そろえるとやっぱりバランスがいいし、統一感が出ますよね。運筆のリズムも大事です。焦らずに、周囲をよく見て、文字の内外の空間をどう作るか考えながら書けるといいですね。


著者プロフィル
れん(書家/アーティスト)

アーティストとして永住権取得。2010年、作品「ふるさと」が日本の国有財産として在豪日本国大使館に収蔵される。Government Houseでの企画展など日・豪・ドバイで作品展示多数。在豪日本国大使館、在オークランド日本国総領事館の招聘によるイベント参加やNSW州立美術館ほか各地で大書パフォーマンスやワークショップを展開。ハリウッド映画『The Wolverine』の製作に書家として参加。書団れん倶楽部主宰。チャツウッドで書道教室運営(月〜土)。東日本復興支援「プロジェクト名もない絆」のメンバーとして支援地と被災地をつなぐ活動中。

Web: renclub.net
Email: renclub@gmail.com
動画:youtube.com/user/renclub
UST: ustream.tv/user/obiyoshiyuki

 

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