第78回 鉄道の日

書家れんのつきいち年中行事
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第78回 鉄道の日

ご機嫌いかがですか、れんです。

先日ある方からお話をいただいて、ノース・パラマタのキングス・スクールで開催された第35回キングス・アート・ショーに参加させていただきました。書の作品を8点。この作品展史上、書作品が展示されたのは初めてだそうです。たくさんの絵画や写真、オブジェなどの作品が並ぶ中を、筆文字の書かれた白黒の空間が占めるのは何とも言えず良いものです。

書にあまり馴染みがないということで、デモンストレーションもさせていただきました。「世界が平和でありますように」「皆が健康でありますように」と最近筆慣らしによく書く言葉を書きました。漢字と仮名の混じった日本語はその視覚的融合が難しくもありますが、そのぶん表情豊かで面白いですね。

さて、10月14日は「鉄道の日」。今から142年前の1872年のその日に新橋―横浜間に日本初の鉄道が開業しました(当時の新橋駅は汐留貨物駅となった後廃止、横浜駅は現在の根岸線桜木町駅)。世界的にも評価の高い、新幹線の営業を含む現在の日本の鉄道事業の第一歩だったわけですから感慨深いものがありますね。

開業から50年後の1922年に「鉄道記念日」として制定され、国鉄の民営化後はJRグループの記念日としてグループ内で祝われていましたが、1994年、運輸省(現国土交通省)の提案ですべての鉄道事業者の記念日として「鉄道の日」に生まれ変わりました。その時「テッピー」というキャラクターが誕生し、昨年20年目にして「テッピーナ」という彼女ができたようです。

10月は鉄道の日を記念したイベントが全国各地で開催されます。JRグループや私鉄の各グループでは、記念乗車券などの鉄道関係グッズの販売はもちろん、施設見学会(新函館北斗駅、愛知高速交通リニモなど)、鉄道車両の展示や撮影会、列車運転シュミレーター体験(西武鉄道、JR九州、平成筑豊鉄道など)、廃車発生品の販売などが行われます。車両の廃車に伴ってでる吊り革や行先票などの各パーツは鉄道ファンには堪らないものかもしれません。

また国土交通省中部運輸局では「新幹線開業50周年~新幹線の変遷と今後~」講演会を10月31日に名古屋市内で開催。国内だけでなく、海外輸出もされている新幹線事業の未来にはとても興味が湧きます。

鉄道ファンでなくでも楽しめるイベントが盛りだくさんですね。

では作品をご覧ください。漢字仮名混じりの行書です。形をとるのにちょっとセンスを要する「辶シンニョウ(之繞)」が入った文字があります。「シンニュウ」とする場合もありますが、「廴エンニョウ」や「走ソウニョウ」などとの兼ね合いからも「ニョウ(繞)」で統一した方がいいかもしれません。このシンニョウ、画数が3画(一部4画)だということをまず認識する必要があります。そうすれば運筆のリズムが分かるでしょう。あとは厄介なのが背に乗せる荷物の部分、この場合は「首」です。シンニョウを左に進んでいる乗り物と考えて、荷物がこの乗り物に上手く乗っていればよいのです。操縦席にピタリとくっついていたり、右端末端からずり落ちそうだったりに見えるのではバランスが取れていない証拠です。荷物の方から書き始めるので、どこからスタートすれば上手く乗るのか腕の見せどころです。単体だけでなく、前後の文字とのバランスも合わせて練習するとさらによいでしょう。

サマータイムもスタートして、いよいよ夏ですね。幸せな時間が過ごせますように。


著者プロフィル
れん(書家/アーティスト)

アーティストとして永住権取得。2010年、作品「ふるさと」が日本の国有財産として在豪日本国大使館に収蔵される。Government Houseでの企画展など日・豪・ドバイで作品展示多数。在豪日本国大使館、在オークランド日本国総領事館の招聘によるイベント参加やNSW州立美術館ほか各地で大書パフォーマンスやワークショップを展開。ハリウッド映画『The Wolverine』の製作に書家として参加。書団れん倶楽部主宰。チャツウッドで書道教室運営(月〜土)。東日本復興支援「プロジェクト名もない絆」のメンバーとして支援地と被災地をつなぐ活動中。

Web: renclub.net
Email: renclub@gmail.com
動画:youtube.com/user/renclub
UST: ustream.tv/user/obiyoshiyuki

 

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