サクラホテル/ホステル「オージーのカメラと6人の友情」

サクラホテル/ホステル、サクラハウス

世界中から毎年約110カ国籍のゲストが訪れるという、東京のサクラホテル。ここでは毎日国際色豊かな光景が広がっている。そこで本コラムでは、このサクラホテルのスタッフたちが、ユニークなゲストたちやエピソードをご紹介。

サクラホテルとは?
「世界中の人々が出会い、お互いに理解し合う場を作りたい」をモットーに、創業以来、海外からのゲストに東京での滞在先を提供。姉妹会社のサクラハウスでは、中長期滞在の人向けにドミトリー、シェア・ハウス、アパートなども案内している。

オージーのカメラと6人の友情

来た時は1人、出ていく時は6人。こんなことが毎日起こるのが、ここ、東京のサクラホテル。何年も前から親友だったように見える右の写真の6人。実は国籍も、日本に来た日も滞在日数も皆違う。それぞれ1人旅で日本に来て、偶然同じ時期にサクラホテルに泊まった同世代の彼らは、いつの間にか大の仲良しになっていた。

背の高いスウェーデン人のアダム(一番下の真ん中)を目印に、皆で原宿の人混みの中を歩き、イギリス人のジャック(一番下の右)の29歳の誕生日には、浅草の居酒屋でお祝い。また、オーストラリア人のポール(一番下の左)が失くした大切なデジカメを皆で探し回った後に彼らが見せた笑顔は、サクラホテルがどんな場所なのかをよく物語っている。

絶妙なチームワークの人間ピラミッド
絶妙なチームワークの人間ピラミッド

6人ともノー・プランの旅人。とりあえず最初の宿はサクラホテルと決めて来たが、その後は気分次第。「明日チェックアウトして皆で京都に行くことにしたよ」と我々に告げた翌朝、ポールがデジカメを失くしたと言い出した。なかなか見つからない彼のデジカメを探すため、ほんの数日前に知り合ったばかりの彼らは全員で東京に延泊を決定。その夜ロビーのソファの下からポールのデジカメが見つかった瞬間、ホテル中のゲストとスタッフも巻き込んで大喜びし、まさに踊り出す寸前だった。

次の日、彼らはついに京都へと旅立っていった。カメラを向けると「ちょっと待って。最高に楽しかったサクラホテルへのお礼に、特別な写真を撮らないと」となぜかおもむろに人間ピラミッドを組み出した。誰かけがでもしてまた京都に行けなくなるのではないかとひやひやしながらカメラを構えた私たちだったが、絶妙なチームワークで無事ピラミッドが完成。この後6人は大きなバックパックを背負い、一緒に出発した。

サクラホテル、それは都内に4カ所のホテル・ホステルを運営する小さなホテル・チェーン。小さいと言っても毎晩合計600人前後のゲストが泊まり、その9割が海外からの観光客だ。年末になると、その1年に泊まった人たちの国籍を数えるのがスタッフのひそかな楽しみの1つ。毎年100カ国前後の人たちが泊まりに来てくれる。

腕と足をプルプルさせながら最高の笑顔を向けてくれたピラミッドの6人組。各々の国へ帰った後も、この瞬間の楽しい思い出がずっと彼らの心に残ってくれますように。
鎌田智子(サクラホステル浅草)

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