【サクラホテル】「タッ!」

世界中から毎年約110カ国籍のゲストが訪れるという、東京のサクラホテル。ここでは毎日国際色豊かな光景が広がっている。そこで本コラムでは、このサクラホテルのスタッフたちが、ユニークなゲストたちやエピソードをご紹介。

サクラホテルとは?
「世界中の人々が出会い、お互いに理解し合う場を作りたい」をモットーに、創業以来、海外からのゲストに東京での滞在先を提供。姉妹会社のサクラハウスでは、中長期滞在の人向けにドミトリー、シェアハウス、アパートなども案内している。

「タッ!」

私がオーストラリア人と初めて遭遇したのは、10年前にサクラホテルで働き始めたばかりのころだ。フロントに何か聞きに来ては離れていくゲストのオージーたち。そんな折、彼らが「タッ!」と言っていることに気が付いた。最初は『なんか変な音を発したな』くらいに受け止めていた。しかし、行き交う人皆がそろって「タッ!」とたったひと言(というより一音?)言い残して去っていくので、ついに気になった私は「ねえ、それどういう意味!?」と尋ねた。すると返ってきた答えは、「Thank youだよ、Thanks!を省略してTha(タ)!」。オージー、略し過ぎ!と突っ込みを入れた日本人は私だけではないはず。

サクラホテルは東京都内に4店舗のホテルとホステルを構えるホテル・チェーンだ。毎晩合わせて600人以上の人が泊まり、その8割以上が海外からの観光客。オーストラリアは、その中の国籍ランキングでいつも5位圏内に入る超お得意さまである。オーストラリアに行ったことがない私も、ここでは年間数千人のオーストラリア人と出会い、「タッ!」に始まるさまざまなカルチャー・ショックを受けてきた。


サクラホテルの冬の風物詩「オーストラリアから来るスノーボーダーたち」

彼らはたいてい底抜けの明るさとフレンドリーさで、ホテルに着いて数分で新しい友だちを作ってしまう。明るいのは性格だけではない。着ている服の色もやたらと明るい。青や黄色やピンクなどが何色も入ったカラフルなトレーナーなどを着ている人が多い。友好の印にと、小さなコアラのぬいぐるみを持って来てくれる人も少なくなく、あまりにたくさんもらいすぎて、サクラホテル中コアラだらけだったりする。

しかし一番の衝撃は、彼らのベア・フット文化。ロビーや廊下はもちろん、外の路上まで裸足で歩いて行ってしまうオーストラリア人に、「寒くないの?痛くないの?え、なんで?」と呆気に取られる私たち日本人。ある時はとうとう、とある全国ネットのテレビ番組が取材に来てしまった。「オーストラリア人は裸足でコンビニに行くというのは本当か?」という取材クルーだったが、数時間ロビーで張り込んだ末に無事、裸足のオーストラリア人を発見し撮影は成功。面白い番組に仕上がっていた。

さまざまなカルチャー・ショックを与えつつ、最高の笑顔と大量のコアラをサクラホテルに残していってくれるオーストラリアのゲストたち。次はどんなことで驚かせてくれるか楽しみだ。

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