おいしいコーヒーと本があれば

それでも するメルボルン

おいしいコーヒーと本があれば

「朝はコーヒー派」という人は多いと思うが、人は1日何杯飲んでいるのか?2014年に実施された「世界のコーヒー消費量」調査のトップはフィンランドで、1日当たり1人平均2.64杯を飲むそうだ。次いで、スウェーデン、オランダと欧州勢が上位を占め、気になるオーストラリアはというと42位で意外と下位にいた。世界は広く、まだまだ上をいくカフェイン愛好家がいるというわけだ。

メルボルンのカフェの特徴は、コーヒー豆の質を重視しているところにある。味に厳しく、妥協を許さず、自ら生豆から焙煎する「地元ロースター」が多い。よく聞く地元ロースターは、Seven Seeds、Market Lane、St. Ali。これ以外にも、独自の製法で焙煎した豆を直営のカフェで提供しているところがいくつもある。こうした店のコーヒー豆を買うと、何カ月もスーパーの棚で眠っていたものとは比べものにならない新鮮な香りが、封を開ける度に広がる。

ミルクが柔らかく口当たりが良いフラット・ホワイト。根強いファンを持ち、1日中客足が絶えないカフェだ
ミルクが柔らかく口当たりが良いフラット・ホワイト。根強いファンを持ち、1日中客足が絶えないカフェだ

フリンダース駅から程近いフリンダース・レーンにある「Dukes Coffee」も、そんな独自の焙煎哲学を持つ地元ロースター直営のカフェ。照明を落とし、落ち着いた店内には木目調のカウンターがしつらえてある。床は美しいリサイクル・タイルを使っていて、シンプルだが計算されたおしゃれ感が漂う。エスプレッソ・マシンは見た目も美しい名門イタリア・フィレンツェの「La Marzocco」を使用。コリングウッドの自社ロースターで焙煎した豆を使ってエスプレッソを抽出している。人気の「Espresso Blend」は、ほのかに甘さを感じる柔らかい口当たりが特徴で、ラテなどのミルク系のコーヒーに使われている。この店のラテ($4)はミルクの量が多めなので、濃い味が好きな人は「ストロング・ラテ」を頼むと良い。ヘッド・バリスタのダニエルさんのお薦めはシーズンごとに出る「Seasonable Blend」で、豆の風味をストレートに楽しめるロング・ブラックやエスプレッソで味わって、と教えてくれた。

コーヒーと一緒にペストリーを楽しみ、お気に入りの豆を買ったら外に出よう。2軒隣にはシティ・ライブラリーがあり、日本語書籍のコーナーには児童書や小説が並び、貸し出しもしている。「おいしいコーヒーと良書」、これほどのベスト・マッチがあるだろうか?この2つがあれば、長いメルボルンの冬もなんだか乗り切れそうな気がする。

■「Dukes at Ross House」
247 Flinders Lane, Melbourne, VIC
営業時間:7AM~4:30PM(月〜金)、9PM~5PM(土)、日休
Web: www.dukescoffee.com.au

泣いたり、笑ったり、怒ったり、異国で暮らす毎日はいろんなことがあるけれど、日々発見することがたくさん。「この街に恋するように暮らしたい」がモットーの2児のママ・エディターが綴る、メルボルンのライフスタイル、美味しいもの情報。(文=大木和香)

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