店主の美学がつまった、港町の名店

それでも するメルボルン

店主の美学がつまった、港町の名店

明けましておめでとうございます。皆様はどのように新年を迎えましたか?クリスマスから続くパーティー・フードに飽き、年明け早々「ちゃんとした和食が食べたい」と切望している人も多いのでは。そこで、新年の幕開けは「目に美しく、旬を味わえる和食」を存分に堪能できる名店から。

「港町で育ったので、ポート・メルボルンは初めて自分の店を開くのにぴったりだった」と語るのは、オーナー・シェフの熊野さん。2005年にオープンした日本食レストラン「米結(こめゆい)」は、素材の良さと独創性に富んだ料理が評判となり、郊外からも多くの人が訪れる人気店へと成長した。

6種類の刺し身と江戸前の卵焼きが載るちらし鮨。素材の良さ、シェフの力量が冴えわたる1皿
6種類の刺し身と江戸前の卵焼きが載るちらし鮨。素材の良さ、シェフの力量が冴えわたる1皿

すっきりとした木目調の店内の清潔に整えられた大きなすしカウンターに座ると、まるで日本にいるかのよう。カウンターから見える大きな羽釜はこの店の要だ。日に2回、羽釜で炊かれる米はつやも香りも良く、米粒感がしっかりある。人気のランチ・メニュー「ちらし鮨(40ドル)」は、多くの人がイメージするものとは少し違う。ゴマ、アサツキ、シイタケの甘辛煮、のりなどが入った混ぜご飯の上に、特上の大きな刺し身が並ぶ。「刺し身の端っこをちらしたのかな」と思わせるネタは一切なく、どれもとびっきりの旬のネタばかり。取材した日はSA州から送られたヒラマサ、軽く炙った金目鯛、タスマニア産の本マグロなど6種が美しく盛られ、味だけでなく目も満たされる。特に、魚介類の宝庫であるタスマニア沖から冷凍されず生で直送された本マグロは脂が乗っていて絶品。その他に豪州産の金目鯛、アワビ、バフンウニ、イクラは日本で食べるのと同じくらいおいしいそうだ。できる限り地元の厳選素材を使い、鮮度抜群の旬の魚介類を見極めようとする店主のこだわりを感じる。

また、同店では20種類以上の厳選された日本酒が用意されている。ディナーですしに合う日本酒をいろいろと試したいという人は、水・木曜日限定の「酒ナイト」に行けば、2時間35ドルで18種類の日本酒をテイスティングできる。「米結」とはお米とお米で人をつなぐ、日豪の文化をつなぎたいという気持ちを込めて名付けられたのだそう。若き店主の美学がいたるところにつまった名店から、年初めの至福を味わって欲しい。

■Komeyui
396 Bay St., Port Melbourne, VIC
営業時間:ランチ12PM~3PM、ディナー6PM~10M(月休)
Web: www.komeyui.com.au

泣いたり、笑ったり、怒ったり、異国で暮らす毎日はいろんなことがあるけれど、日々発見することがたくさん。「この街に恋するように暮らしたい」がモットーの2児のママ・エディターが綴る、メルボルンのライフスタイル、美味しいもの情報。(文=大木和香)

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