和食で締めたい師走月

それでも するメルボルン

和食で締めたい師走月

何年オーストラリアに住んでも慣れないこと、おそらく一生慣れないだろう思われることの1つに「真夏のクリスマスとお正月」がある。この時期には欠かせない、キーンとした冷たい空気や、とりあえず見てしまう紅白歌合戦、そして美しいおせちや、お膳を日本酒と共に楽しむ、あの「正月三が日」のワクワク感とダラダラ感。これらがないと、どうも年末年始という気がしない。毎年せめて胃袋だけでも「ゆく年くる年」を味わいたいと思うからか、特に年の瀬はとても和食が恋しくなる。

「Wabi sabi Garden」のことを聞いたのは、以前働いていた会社のオーストラリア人の同僚からだった。オージーに人気の日本食レストランはどんな所かと、少し不安に思いながら訪れてから、もう数回はリピートしている。新鮮な素材を生かした味付けで、メニューのバリエーションも多い。照明を少し落とした店内、竹藪に囲まれた中庭は、夏の夜に冷酒を飲みつつ食事するのにピッタリだ。


銀だらの西京味噌焼きファンも納得のお味。メインは豚の角煮など、好みに合わせて選べる

「Wabisabi御膳」($25〜28、メインにより値段が多少変わる)はメニューに載っていない隠れスペシャル・メニュー。味にこだわるお客様にと、野菜のてんぷら、サラダ、茶わん蒸し、3種の小鉢、メインの銀だらの西京味噌焼き、これに大きな梅干しが乗った黒米ごはんとお味噌汁が付いてくる。嬉しいことにごはんのおかわりは自由!

品数、彩り、味に「おおっ」と声が出る。キンキンに冷えたグラスで日本の地ビールをゴクリと飲んだら、まずは、からりと揚がったてんぷらに、塩抹茶をパラリとかけていただきたい。やっぱり日本人だもの、年末だもの、こうでなくっちゃね、とつぶやきたくなる。

アラカルトを楽しんだ人には、締めの1品に「鳥だしラーメン」($15)がお薦め。以前は裏メニューだったのが、今では人気メニューの1つになっている。手間をかけてスープをとったラーメン目当てに、訪れる人がいるのも分かる。オーナーの川崎さんは「仕込みには時間をかけ、しめさばや干物などは自家製です。味にうるさい方にも満足してもらえる料理を常にお出しします」と話す。味はもちろんのこと、リクエストにより中身のアレンジもしてくれる。このフレキシブルなサービスも嬉しい。それは、ちょっとしたお子様プレートにも表れていて、お寿司とチキンで作って欲しいとお願いすると、さっと対応してくれる、とても使い勝手の良いレストランでもある。

腹ごしらえの後は、がぜんと年末大掃除のやる気が沸いてくる。いらないものはきれいさっぱり処分して、新年を迎える支度を今年こそしたい。皆様、身も心も胃袋も満たされた、良いお年をお迎えください。

■Wabi sabi Garden, 17 Wellington St., St Kilda
営業時間:ランチ 火〜金12AM〜3PM/ディナー 火〜土6PM〜、日5:30PM〜
Tel: (03)9529-8505
Web: www.wabisabigarden.com.au

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