有名シェフが作るギリシャのファストフード

それでも するメルボルン

有名シェフが作るギリシャのファストフード

140カ国からの移民が住むメルボルンでは、各国料理のレストランが数えきれないほどあるので、外食の幅もぐんと広くなる。雰囲気もさることながら、本国の味わいそのままの料理に出会えることもしばしば。その中でも移民数が多いギリシャの料理は、日本では味わったことのないメニューに出合える。

ギリシャ料理と言えば、フムス(ひよこ豆ディップ)をはじめとするディップや日本人の心をくすぐる炭火焼の魚介類、ひと口大の肉を串焼きにして炭火やグリルで焼くスブラキなど。これをソースと一緒にピタ・ブレッドに挟んで食べるのがギリシャのファストフードだ。友人のギリシャ人は、「ギリシャではフライド・ポテトも一緒に挟むのが普通だけど、メルボルンでそれを食べられるのは『ジミー・グランツ』くらい」と教えてくれた。

ジミー・グランツとは、人気番組「マスター・シェフ」の審査員として知られるジョージ・カロンバリスの店で、ファストフードとあなどるなかれ、味へのこだわりと情熱が料理の細部にまで詰まっている。市内にある3店舗はどこもスタイリッシュなインテリアで、一瞬カフェかと見間違うほどお洒落だ。


フィッツロイ店のほか、市内にエンポリアム店、オーモンド店もあり、店舗により限定メニューが楽しめる

看板メニューの「Mr. Papadopoulos($9.5)」はラムのスブラキとチップスを、マスタード・アリオリ・ソースと合わせてもちもちのピタ・ブレッドで包む。このピタ・ブレッドの食感、香ばしさは、他店では出合ったことのない素晴らしさ。「The Patris($9.8)」は揚げたエビにハニー・マヨネーズ、アクセントとしてミントとコリアンダーが入り、さわやかな後味が印象的だ。これを私は「ギリシャの天むす」と呼び毎回オーダーしている。そして、家族連れにありがたいキッズ・メニューの「Kalamata kid」はチキン($5.5)とラム($6)の2種類があるので、思い思いにその味を楽しんでほしい。

さて、ギリシャ料理らしくない店名のジミー・グランツだが、その昔、メルボルンの港で働く移民たちは、名前が発音しにくいという理由で、みな同じジミー・グラントという英語名を付けられた。早口で言うと「イミグラント」にも聞こえる。今ではあり得ない話だが、カロンバリス氏が自らのバックグラウンドを誇りにし、メルボルンの移民文化を享受しようというメッセージを込めて付けたそう。この誇りある店名の由来に、私の心は胃袋同様グッと掴まれた。

ファストフードといえど、食後に笑顔で「美味しかった」と言えるものを食べたい人にお薦めのお店。今年はさらに店舗数が増えるので、あちこちのエリアであの味が楽しめそうだ。

■Jimmy Grants
Fitzroy店:113 St Davis St., Fitzroy, VIC
営業時間:毎日11AM〜10PM
Web: www.jimmygrants.com.au

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