キャロル裕子さん 宝もの:古伊万里

大好評 ! ちょっと見せて ! あなただけの宝モノ

ちょっと見せて ! あなただけの宝モノ

キャロル裕子さん
宝もの:古伊万里



 結婚を機に来豪し、今年で10年目となる裕子さんは、日本の着物を身に着け、宝物の古伊万里を披露してくれた。古伊万里とは、江戸時代に肥前地方で作成された焼き物のこと。裕子さんが日々の生活で大切にしているという、「日本古来の文化と精神」について教えてもらった。
 裕子さんが日本文化を愛するようになったのは、十代のころにテレビでたまたま知った千利休の生き方に感銘を受けて、茶道の表千家に入門したのがきっかけだった。その後、家元講習会を受ける機会に恵まれ、茶道がただの趣味から真剣に取り組むものへと変わったという。「講習会では毎日朝5時に起きて、お茶のお稽古だけでなく、お掃除も歴史の学習もしました。厳しい“修行”でしたが、その分だけやり遂げた後のすがすがしさを味わえました」。
 裕子さんは稽古を続け、ついには生徒を教えるまでになった。そして茶道具と触れるうちに、自然と古伊万里など和骨董の良さに目覚めていったという。「江戸、明治、大正といった時代の食器を実際に使っていると、その時代の人々の暮らしにまるでタイムスリップしたかのようで楽しいんです。和骨董の中にはハッとするほどモダンで粋な物もあり、先人はさすがだと思います」。
 裕子さんは日々の生活にも和骨董を惜しげもなく取り入れている。一家4人、毎日の食事も江戸時代中期の茶碗で食べているそうだ。「使ってこそ、真価の発揮されるのが和骨董。使えば日本を思い出し、疲れた心も癒されます。また、使い捨てが常の今日ですが、古いものを大切に使っていく心も学べます」。
 日本から遠く離れた地にありながらも、日常生活で着物を着、自宅では畳敷の上に本格的な茶釜までそろえて茶の湯をたしなみ、和骨董を普段使いにする裕子さんはこう語る。「骨董は出会い。気に入ったものと次にまた出会えるとは限りません。いつでも新鮮に感じますね」。
日々「一期一会」、きりりと引き締まった裕子さんの表情からは、数百年続く日本古来の芳しい香りが伝わってくる。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る