増岡結生さん 宝物:テニス・ラケット ほか

増岡結生さん増岡結生さん
宝物:テニス・ラケット

 シドニーの大学で経済学を専攻する結生さんの宝物は、日本から持って来たテニス・ラケット。
 大学3年生の時、大学の交換留学生に“おもしろそう”と軽い気持ちで応募したのがきっかけで来豪。以来、日本にはない文化、マルチカルチャルな空気にすっかり魅了された。留学期間を終えて一旦帰国したが、卒業を待たずにこちらの大学に編入。大学の授業も、最初は皆が広く浅く同じ科目を勉強する日本とは異なり、最初からより専門的な授業を自分で選択できる内容に魅力を感じた。
 テニスを始めた高校生の時に初めて買ったラケットは、交換留学生として初来豪した時、そして再来豪を果たした時も迷わず持ってきた物の1つ。腕前は、本人曰く「上手くはない(笑)」が、6年以上ずっと続けてきたテニスと、大切に使い続けてきたラケットは、結生さんにとって苦労や喜びをともにできる友達との絆でもある。
 高校時代のテニス部のメンバーは今春、日本で社会人として新たなスタートを切った人がほとんど。「年に1度か2度は必ず集まるんです。これからしょっちゅう会うのは難しくなっちゃうかもしれないけど…ずっといい仲間です」。
 そんなかけがえのない仲間とめぐり合わせてくれたラケットは、英語がままならない交換留学生の時にも活躍。言葉が通じなくても、ともにテニスをすることで友達の輪が広がった。「こっちの試合にも出てみたいです ! 」と語る彼女、現在は大学のテニス・クラブに所属し、週に1、2回はキャンパス内のコートで汗を流すという。大学卒業後は日本での就職を考えているという結生さん。「どこに行っても、テニスは一生続けていきたい」。結生さんの歴史を物語る所々擦り切れたラケットは、これからも休む暇はなさそうだ。


内山竜さん内山竜さん
宝物:“旅する”文庫本

 座右の銘は“百聞は一見にしかず”。「いろんな国を回って、いろんなことを知りたい」という昔からの夢のため、半年前に来豪。「世界には自分が移動しなければ出会えない人が無数にいる、話せば親友になれるかもしれないのに。フランス料理やタイ料理を食べて、その国のマナーや文化を知らないのは恥ずかしい」。1つ1つの言葉に、旅人たる強い意志が見える。
 竜さんにとって世界中で話されている英語をマスターすることは必然であり自然だった。ケアンズで語学学校に行くも3週間で資金が底を尽き、ファームへ。ファームでたくさんの人に出会って刺激を受け、英語力も上達したという。
 そして、そこで出会った“旅人”からもらったのがこの文庫本だ。心温まる本の内容もさることながら、そこには壮大なストーリーが隠されていた。“旅人”は、既に40~50カ国を旅してきたという旅の大先輩。本が好きという共通点もあり、旅の素晴らしさや危険な目に遭った話など、さまざまなことを満天の星空の下で語り合った。
 そして「本にも旅をさせてあげてください」という言葉とともに、旅人の名前と日付、渡された場所が書かれた1冊の文庫本を手渡された。――1冊の本に旅をさせる2番目のメッセンジャーに選ばれた瞬間だ。「嬉しかったですね。その人には英語を教えてもらったり本当にお世話になりました」。
 何度も読み込み、既に色も変わり始めた1冊の本。「しばらくは一緒に旅をしようかな。信頼できる人に出会えたら、その時は自分の名前を書いて渡すでしょうね」。これからセカンド・ビザ申請の準備をするつもりだが、オーストラリアに留まるのか、その時に魅力を感じた国に行くのか、日本に帰ってお金を貯めるのかは未定。常に可能性は広がり続けている。
「全世界を回っていろんな言葉をしゃべれるようになりたい。自分の人生が足りるかな ? 」。ビザって何 ? からスタートした竜さんの旅はまだ始まったばかりだ。


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