第5回 瀬名波いずみさん

がんばるワーホリ・メーカーに直撃インタビュー
前向きっ!ワーホリング

前向きっ!ワーホリング
 オーストラリアで頑張るワーキング・ホリデー・メーカーたちにインタビューを敢行し、ワーホリの魅力や生の姿を伝えるこのコーナー。今回登場してくれた瀬名波いずみさんは「高齢者施設のソーシャル・ワーカー」と「ラジオDJ」という、2つの全く違う顔を持つ。「苦手な英語」をものともせず、メルボルンで奮闘する瀬名波さんに、「超」前向きなワーホリ生活を語ってもらった。

第5回 瀬名波いずみさん(32歳)
ワーホリ歴9カ月目
ソーシャル・ワーカー/ラジオDJ


音楽は国境を越える
 来豪した時、瀬名波さんは決めていた。「2カ月経ってやりたいことができそうになかったら、帰ろう」。31歳、いわゆる「ギリホリ」。目的もなく漫然と過ごすには、この1年は貴重すぎる。
 彼女には2つの目標があった。1つ目は福祉関係の仕事に就くこと、もう1つは地元
ラジオ局で英語の音楽番組を持つこと。
 福祉関係の仕事には、日本で長年携わっていた。日本でも外国人の福祉産業就労者が増えつつある今、国際的な視野を持ったソーシャル・ワーカーを目指し、海外の現場を体験したいと思った。もう1つの破天荒にも聞こえる夢「地元ラジオ局のDJになること」は、実は、以前ワーホリで行ったカナダで既に実現していた。
「カナダで知り合ったメキシコの人に、あるCDをもらったことがきっかけで『音楽には国境がない』と実感しました。そのすばらしさを英語でたくさんの人に伝えたい。話すのは大好きだし、それならいっそラジオのDJになってみよう、と」。発想もさることながら、彼女の行動力と粘り強さには目を見張るものがある。「今も苦手だけど、当時はもっと英語ができなかった」にもかかわらず、地元のラジオ局に「ボランティアでいいからDJをやらせてくれ」と体当たり。
夢を持てることは、とても幸せ
 門前払いされたことも少なくない。それでも出会った人たちに自分の夢を語り続けることで多くのサポートを受け、なんとあるコミュニティー・ラジオ局が1枠設けてくれたのだ。
 日本のアンダーグラウンド・ミュージックを紹介するその番組は「私のハチャメチャな英語で、さぞおかしかったと思います。失敗もたくさんしましたしね。でもリスナーから『君の英語はものすごく下手だけど、聞いていると元気が出るんだ』と言われて。本当にうれしかった」と話す。
 周りを巻き込む強い信念と、失敗を笑いとばす明るさが実を結んだ。その経験が忘れられず、メルボルンでも同じ夢を実現しようと決めた。
思い込んだら、ただ前進 !
 昨年11月、夏真っ盛りのメルボルンに着くと早速活動をスタート。語学学校に通いながら介護ボランティアとして採用されるために病院や福祉施設を10軒近く回った。あるナーシング・ホームで「いきなりやって来た日本人は君が初めてだよ」と驚かれながらも採用された。
 ラジオ局は10軒回ったが、見事に全敗。どこでも「まずデモテープを」と言われ、敷居はカナダよりも高いと感じた。日本語放送のある多文化局3ZZZでボランティア経験をするも「やはり英語でやりたい」と、他局にさらなるアタックを重ねた。そしてワーホリ生活も半分を過ぎた今年5月、コミュニティー・ラジオ局3CR(メルボルン地域のみ・855AM)から「英語力をフォローするパートナーを見つけること」を条件に、念願のOKが出た。
星に願いを
 今、瀬名波さんはナーシング・ホームのカジュアル・スタッフとして働きつつ、週に1日、英語が堪能な日本人パートナー服部晃さんと一緒にラジオ局でトレーニングを受けている。これから最終的なデモテープを作り、それがパスすれば9月中旬からいよいよ放送開始だ。時間は毎週日曜深夜12時30分から1時間、番組名は「Starrynight // Stay gold」。スターリー・ナイトというのは自分の好きな曲の歌詞から取った。「星に願いを」という意味のある曲だ。それにもう1つの好きな言葉「ステイ・ゴールド(輝き続ける)」を加えた。日本のロック音楽を紹介しながら、メルボルンで働く海外出身者の友人をゲストに迎え、トークを行なう予定だ。
「何かに対してこんなに情熱を持ったのは初めて。夢を持つことができて、とてもラッキーだったと思います。この番組は、夢を持つ人すべてに『がんばって』と声を送るようなものにしたいです」。周りにいる人まで元気になる。そんな彼女の魅力があふれる番組になるに違いない。

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