お正月の秀逸映画を見逃すな

お正月映画ガイド

HOLIDAY MOVIES 2012
シネマへGO!

 ニュー・イヤー・ホリデーに入ると続々と公開されるお正月映画。今年もアカデミー賞 候補と囁かれる傑作から、気軽に楽しめるコメディー、アニメ、SFまで、バラエティー 豊かな作品が盛りだくさん。辛口コメントで映画を斬る、映画通の日豪プレス・シネマ 隊長と編集部員たちが、レビューやあらすじとともに、注目の11作品を一挙に紹介 !

■レイティング=オーストラリア政府が定めた年齢制限。G、PG、M、MA15+、R18+、X18+があり、「X18+」に向かうほど 過激な内容となる。CTCは「未定」。

タンタンの冒険:ユニコーン号の秘密
The Adventures of Tintin: The Secret of the Unicorn   アニメ
 /CTC

今月のムービー・レビュー

公開中★3.5

隊長が 観た !

  ピーター・ジャクソンが製作し、ス ティーブン・スピルバーグが3年ぶりに メガホンを取る初のCGアニメーション で、さらに初の3D映画ということで話 題になっているアドベンチャー映画。原 作はベルギーの漫画家エルジェのコミッ クで、少年記者タンタンと、真っ白な フォックステリア犬のスノーウィによる 冒険活劇のシリーズ。

 今作ではモーション・キャプチャとい う、実際に役者が演技して、その動きを コンピュータに記録する技術を使いCGア ニメーションで映画化した。実写に近い 自然なキャラクターの動きが特徴だ。

 ストーリーは、タンタンがノミの市で 古い帆船ユニコーン号の模型を見つける ところから始まる。タンタンは模型に魅 了されて購入するが、なぜか2人の男か ら立て続けに買い取りたいと言われる。 不思議に思い、ユニコーン号について図 書館で調べると、それは17世紀に海賊に 襲撃され、財宝とともに海上で忽然と消 えたとされる伝説の帆船だった。しかし その後、タンタンが自室に戻るとその模 型は消えていた…。

 さすがスピルバーグと言える、スピード 感たっぷりのアクション・シーンが続き、まさに男の子がワクワクできる冒険活劇映 画。特に今回はCGアニメということで、 縦横無尽に動き回るカメラ・ワークがすご い。これは実写ではとても表現できないだ ろう。スピルバーグの『レイダース・失わ れたアーク』を彷彿とさせるシーンの連続 で、まさにホリデー・シーズンにふさわし い、家族全員が楽しめる1本。

 また、『ショーン・オブ・ザ・デッド』 のエドガー・ライト監督が脚本で参加し ていたり、双子でもないのに顔も名前も そっくりな刑事デュポンとデュボンに、 同作や『ホット・ファズ』などでお馴染 みのコンビ、サイモン・ペッグとニック・ フロストがキャスティングされていたり するのも見どころ。

 ただ、原作のファンである自分にとっ ては、微妙な実写っぽさが、最後まで 気になった。あのコミックのタンタン が、CGアニメになることで変に生身の 人間っぽくなって、自分がイメージする ものとはずいぶん違っていた。物語の進 展も早くて、登場人物のキャラクター性 があまり深くなくて、見ている間は楽し いけど、後には何も残らない感じ。イン ディ・ジョーンズのような明確なキャラ 設定が欲しかったかな…。


ペントハウス  Tower Heist   コメディー  /M

今月のムービー・レビュー

公開中★★★★☆

隊長が 観た !

  毎年2月に行われるアカデミー賞授賞式の2012年度の司会は、コメディアンのエディ・マーフィに決まっていた。同授賞式プロデューサーである映画監督のブ レット・ラトナーからの強い要望があっての大抜擢だった。しかし、ラトナー監 督は不適切な発言のためプロデューサーの座を辞任し、エディも降板を決意。結局、過去に9回も司会を担当したビリー・クリスタルに決定した。

  もともとラトナー監督による映画『ペントハウス』でエディ・マーフィが起用され、これがエディのカムバック作品として話題になり、その勢いでアカデミー症の司会も…という筋書きだったが、そううまくはいかなかったようだ。

 さらに同作品公開当時、ニューヨークで「ウォール街を占拠せよ!」というデモが行われており、まさにタイムリーな内容だったが、期待された割にはヒットせず、評論家からもあまり良い評価はもらえなかった。なんとなくツキに見放されたような映画だが、個人的にはイチ押し。

  主役のジョシュは、ニューヨークの超豪華なコンドミニアムのマネジャーだ。ある日、そのビルのペントハウスに住む、ウォール街最大のブローカー、アー サーが、投資家から集めた大金を着服し たことで在宅逮捕されてしまう。だがそ の金には、ビルで働く従業員の年金も含 まれていた。そこで、ジョシュと使用人 たちはお金を取り戻そうと、チームを組 んでアーサーに復讐する。

  主演はベン・スティラーで、一応コメ ディーの分類になるが、スリリングな シーンや、ちょっとしたドンデン返しも あり、ホリデー気分で気楽に、でも十分 に楽しめる1本となっている。

 話題のエディは主演ではないので、い つもの喋りっぱなしの台詞とかも鼻につ かなくて、ちょうどいい感じ。また、ベ ン・アフレックの弟、ケイシー・アフレッ クや、マシュー・ブロデリック、映画 『プレシャス』で昨年のアカデミー主演 女優賞にノミネートされたガボレイ・シ ディベなどが出ていて、俳優同士のケミ ストリーもバッチリ。

 脚本が『オーシャンズ11』でお馴染み のテッド・グリフィン。今作もグループ による強奪映画ということで前作と似て いるが、結構分かりやすい展開になって いる。ただ、かなり強引なところもある ので穴だらけではあるけど…。


借りぐらしのアリエッティ  Arrietty   アニメ  /CTC

今月のムービー・レビュー

1月12日公開予定 ★3.5

編集部員が観た !

 スタジオ・ジブリの名作が豪州でも一般公開。人間 が住む家の床下で暮らす小人の少女・アリエッティと その両親、そして彼らと出会った人間の少年・翔が繰 り広げる、小さなファンタジー。アリエッティはディ ズニーの『白雪姫』に出てく る小人よりももっと小さく て、そのミニチュアな世界を 見ていると胸がキュンとす る。特に小さな子どもは画面に釘付けになりそう。


ウィー・ボート・ア・ズー  We bought a zoo   コメディー /PG

今月のムービー・レビュー

公開中 期待度:★3.5

 マット・デイモン、スカーレット・ヨハンソン、エル・ ファニング共演の、笑いあり涙ありのコメディー。経 営難に陥ったイギリスのとある動物園を、ごく普通の 家族がまるごと買い取っちゃった !? 動物の飼育なんて したことがない一家が“裏庭” の動物たちを相手に奮闘劇を 繰り広げる。あり得ないよう な話だが、実話を映画化。ア カデミー賞候補として騒がれている注目の作品。


戦火の馬  War Horse   ドラマ /M

今月のムービー・レビュー

公開中 期待度:★3.5

 スティーブン・スピルバーグ監督が手掛けた感動の戦 争映画。第1次世界大戦中のイギリスで、青年アルバー トが可愛がっていた馬のジョーイが戦争に駆り出され てしまう。どうしてもジョーイに会いたいと思ったア ルバートは、相棒を探す旅に 出る。その間、ジョーイは壮 絶な戦争体験をしていて…。 動物と人間の友情、そして戦 争というテーマに心打たれること間違いなし。


ミッション:インポッシブル−ゴースト・プロトコル
Mission: Impossible – Ghost Protocol   アクション
 /M

今月のムービー・レビュー

公開中 ★2.5

隊長が観た!

  「まだ続いてるの?」って言いたくなる、トム・クルーズの『ミッション:インポッシブル』。これで4作目となり、いくらあのトム様でも、年齢的にもうギリギリといった感じ。ロシアから始まって、ドバイの高層ビルをよじ登るトム様。いつものごとく全力疾走シーンも用意されていて、毎度の“カッコイイ・トム様プロモーション・ビデオ”的内容で、お腹いっぱい。高層ビルや砂嵐の中でのカー・チェイス、複雑に動く立体駐車場の中での格闘シーンと、よく見せ場のネタが尽きないと感心。もちろん派手な爆発シーンもあり、払ったお金の元は十分に取れる。ただ今回は『ハート・ロッカー』のジェレミー・レナーが共演で、2人を比べるとトム様の時代遅れ感はアリアリ。確かにまだイケメンだけど、やはり今の時代、ジェレミーに軍配が上がるだろうな…。


アルビン・アンド・ザ・チップマンクス3
Alvin and the Chipmunks: Chipwrecked  CGアニメ&実写
 /G

今月のムービー・レビュー

1月1日公開予定 期待度:★2.5

 歌うシマリス3兄弟『アルビン・アンド・ザ・チップマンクス』の映画シリーズ第3弾。豪華クルーズ旅行で、親代わりのデイブとバカンスを満喫するアルビン、サイモン、セオドア、そしてチペッツ3姉妹。しかし事件が発生。船が難破し、気が付くと無人島に打ち上げられていたのだ…。今作では2011年に流行ったポップスなどを、アルビンたちがいつも通りノリノリで歌う。


シャーロック・ホームズ2  
Sherlock Holmes: A Game of Shadows  アクション
 /CTC

今月のムービー・レビュー

1月5日公開予定 期待度:★★★☆☆

 ロバート・ダウニーJr.とジュード・ロウ共演のアクション映画『シャーロック・ホームズ』の第2弾が1作目から3年ぶりにリリース。今作ではオーストリアの皇太子が謎の死を遂げ、警察は自殺と見ているが、シャーロックは他殺の可能性が高いと考え、親友のワトソン博士とともに事の真相を探る。しかし、この事件もまたもや長年の敵であるモリアーティ教授が仕組んだ事件だった…。


ファミリー・ツリー   The Descendants   コメディー /CTC

今月のムービー・レビュー

1月12日公開予定 ★4.5

隊長が観た!

 突然の事故で昏睡状態の妻…。そんな時、妻が浮気をしていたことを娘から聞かされる夫。こんな状況の映画なのにコメディー。それも不思議なゆったり感が全編を通して続き、おかしいのか悲しいのか、それさえも分からないような独特の雰囲気が漂っているファミリー・ドラマだ。大好きな映画『サイドウェイ』の監督、アレクサンダー・ペインの7年ぶりとなるこの新作は、ジョージ・クルーニーが主演。これが、もう期待以上の出来で、大満足。決して明るいストーリーではないのに、舞台であるハワイの優しい風のような心地良さを感じ、さらに、いただけない生意気なガキだと思った娘のボーイフレンドが、いつしかいい奴に見えてしまう映画ならではのマジックがあり、全編を彩るハワイアン・ミュージックと相まって、まさに今の季節にピッタリな大人向けの1本。


ドルフィン・テール   A Dolphin Tale   ドラマ /PG

今月のムービー・レビュー

公開中 ★2.5

編集部員が観た!

 カニ猟の罠にはまって、大きなケガを負ったイルカ のウインターと、その回復を支えた人たちを描く感動 作。困難だとされていたイルカ用義足の開発に成功したり、経営難に陥った水族館が再びにぎわうようになったりと、「あきらめなければ 実現できる」という強いメッセージが込められており、観 終わった後は心がほっこりする。小さな子どもにも分かりやすく、家族で楽しめる1作。


マーガレット・サッチャー鉄の女の涙   The Iron Lady  ドラマ /M

今月のムービー・レビュー

公開中 期待度:★★★★☆

 イギリス史上初の女性首相、マーガレット・サッチャーを演じるのは、アカデミー賞女優のメリル・スト リープ。強烈なリーダーシップで英国を立て直したその生き様を描く本作では、迫真の演技はもちろん、劇中思わず「そっくり !」と叫んでしまいそうなほど本人に激似の顔にも注目だ。保守的な政治方針から“鉄の女”と呼ばれた彼女も、涙したことがあったのか ? アカデミー賞有力候補。


今月のムービー・レビュー

ペア・チケットを25組にプレゼント

 『借りぐらしのアリエッティ』の豪州一般公開を記念し て、Madman Entertainmentから無料ペア・チケットを抽 選で25組にプレゼント ! 応募の際は、①お名前、②年齢、 ③住所、④メールまたは電話番号、⑤日豪プレスの記事へ のご意見やご要望を明記の上、下記のいずれかの宛て先ま でお送りください。締め切りは2012年1月10日。たくさん の応募をお待ちしています !

【宛て先】
住所:P.O. Box A2612, Sydney South NSW 1235
Email: nichigopress@gmail.com 「アリエッティ読者プレゼント係り」まで 問い合わせ
Tel: (02)9211-1155

【注意】
①このチケットは、チケット割引きデー、祝 日、土・日の午後5時以降、ゴールド・クラス以外でのみ 有効。②Hayden Orpheum、Cremorne、Collaroy、Manly Cinemas、Dendy Premium Cinemas(Canberrra)、Hobart State Cinema 以外の映画館でのみ有効。詳しくは、最寄りの映画館に要問い合わせ。

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