サムウェア 、ブラック・スワン、他。

シネマへ急げ!15作品一挙大紹介

 ホリデー・シーズンのお楽しみの1つといえば、続々と公開されるお正月映画。オスカーが囁かれるあの映画から、コンピュータ・グラフィックスを駆使したSF、大河ドラマ、アニメーション、ロマンティック・コメディーまで、バラエティー豊かな作品が目白押し。現在公開中の注目作から近日公開の話題作まで一挙に紹介 ! (公開予定日は変更される場合あり)
★=20点 ☆=10点で本紙スタッフが独断で採点 !

サムウェア    Somewhere /M(98分)

12月26日公開予定★★★☆

今月のムービー・レビュー

『ロスト・イン・トランスレーション』『マリー・アントワネット』のヒットにより、女性映画監督として確固たる地位を築いたソフィア・コッポラ監督。最新作である『サムウェア』も第67回ヴェネチア国際映画祭で、作品賞にあたる金獅子賞に輝いている。もう「フランシス・フォード・コッポラ監督の娘」という肩書きは必要ないようだ。
 ストーリーは、ハリウッドの伝説のホテル「シャトー・マーモント」を舞台に、そこで暮らす俳優ジョニーの生活を描いたもの。フェラーリを乗り回し、気ままだが同時に倦怠的な日々を過ごしている彼。そこへ別れた妻との間にできた11歳の娘が現れる。
 この映画の随所には『ロスト・イン・トランスレーション』でも使われた「ホテル」や「外国語や異文化に戸惑う」などのシーンが見られる。まるで『ロスト・イン・トランスレーション』の父娘バージョンといった感じだ。もともと同作品は、異国の地(日本)で主人公たちが感じたフワフワとした現実感のなさを、ソフィアならではのタッチで描いた映画。その姉妹編のような今作は、ゆったりとしたペースに軽いジョークを交え、俳優の日常の生活を垣間見られたりと、ソフィアの世界観が見受けられる。しかし、また同じようなテーマで撮る必要があったのかは大きな疑問。
 大監督の娘ということで、幼いころからホテル暮らしをしていたソフィア。その彼女でしか描けない世界ではあるが、新たな面を正直見せてほしかった。彼女自身が投影された娘役を、ダコタ・ファニングの妹であるエル・ファニングが演じているが、姉の技巧的な演技と比べ、清潔感のある自然体なエルの演技は見所で、とにかくかわいい。

ブラック・スワン   Black Swan /レイティング未定(110分)

1月20日公開予定★★★★☆

今月のムービー・レビュー

 毎年、年末が近づくにつれ話題になるのが、どの作品がアカデミー賞にノミネートするかということ。現在、既にノミネーションが確実視されているのがナタリー・ポートマン主演の『ブラック・スワン』。名門ニューヨーク・シティ・バレエ団を舞台にしたサイコ・スリラーで、とにかく主演のナタリー・ポートマンがすごいことになっている。まず、首に縦皺ができるほど減量してバレリーナの体形をゲットし、さらにレズビアン・シーンなどで過激な演技にも挑戦。主演女優賞のノミネーションどころか受賞も十分あり得るだろう。多くのバレエ・シーンで吹き替えを使うことなく、本人が踊っているのも話題だ。
 舞台がバレエ団で、主役の座を勝ち取るための女の戦いや嫉妬、ドロドロとした感情が渦巻く。これぞ米国版『陽暉楼』か『吉原炎上』か ? と期待していた。すると、今時あまり見られないであろう肩掛けセーターをした芸術監督が登場し、降板させられたプリマドンナやライバルの新人が現れるなどのあまりにベタな展開に、いつトウシューズに画鋲が入るのかワクワクしながら見入ってしまった。しかし、これがすべてミスリードとなっていて、後半のたたみ掛けるような展開があり、画面に釘付け!
 一応スリラーにはなるがホラー的な要素も入っていて、ホラーの古典『キャリー』を思い出してしまった。
 あのミッキー・ローク復活のきっかけとなった『レスラー』の監督、ダレン・アロノフスキーが、今度はナタリー・ポートマンを主演に、またしても“痛く”て力強い映画を作り出した。お薦めの1本。

塔の上のラプンツェル   Tangled /PG(100分)
今月のムービー・レビュー

1月6日公開予定★★★☆
 グリム童話の『髪長姫』を基に制作された、ディズニー・アニメ。自由自在に操れる長い「魔法の髪」を持つ姫ラプンツェルは、森の奥深くにある塔で育ち、外の世界に出ることを夢見ていた。ある日、塔に潜り込んできたお尋ね者のフリンとの出会いをきっかけに、姫は塔を飛び出してアドベンチャーに繰り出す。新春の福笑いにはぴったりの、おちゃめで愉快な一作。

英国王のスピーチ   The King’s Speech /M(118分)

12月26日公開予定★★★★

今月のムービー・レビュー

 トロント映画祭で観客賞を受賞し、アカデミー賞でもノミネートが確実視されている歴史ドラマ。現イギリスのエリザベス女王の父となるジョージ6世にスポットを当て、吃音症(どもり)に悩む彼が言語療法士とともにそれを克服し、第2次世界大戦開戦にあたり見事なスピーチを披露するまでを描く。どのメディアも絶賛しているのが、主演のコリン・ファースの演技。昨年の『シングルマン』に引き続き、本当にいい俳優になったと、見ていてこちらまで嬉しくなってしまうほど。その彼をしっかりと支える妻のヘレナ・ボナム=カーター、最近は変な役が多かったが、一瞬の表情の変化で気持ちを表現したりと、彼女の演技も最高だった。さらにオージー俳優ジェフリー・ラッシュとガイ・ピアースもいい演技をしていて、まさに大人向けの心に染み入る感動作。

ガリバー旅行記   Gulliver’s Travels /PG(上映時間未定)
今月のムービー・レビュー

12月26日公開予定★★☆
 旅行記者レミュエルは、取材でバミューダ海域へと出向くが、突然海上で竜巻が起こり、海柱にのまれてしまう。気が付くとレミュエルは謎の島に流れ着いており、身体は紐で縛られ、彼の周りをミニチュアな人間が囲んでいる…。ジョナサン・スウィフト原作の名作『ガリバー旅行記』を現代版にアレンジした、ジャック・ブラック主演のコメディー映画。

ツーリスト   The Tourist /PGM(103分)
今月のムービー・レビュー

12月26日公開予定★★
 ジョニデとアンジーが共演したサスペンス映画。アメリカ人のフランクは、失恋の心を癒やすためにヨーロッパを訪れている。その彼がベニスに向かう列車の中で知り合った美女がエリーゼ。彼女と行動をともにすることによって、巨大な事件に巻き込まれていく彼…。
 ベニスが舞台になっていて、その街の風景がとにかく美しい ! しかし、アンジェリーナ・ジョリーも美しいが、歳のせいかちょっと妖怪系が入ってきてるような…。ジョニー・デップも、目の下の隈が『パイレーツ・オブ・カリビアン』のメイクの残り?という感じで、微妙にジャック・スパロウ臭が漂っており、彼にしたらユルい演技。『善き人のためのソナタ』のフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクが監督だが、明らかに人選ミス。オチも『火曜サスペンス劇場―ベニス・スペシャル』程度なレベル。

グリーン・ホーネット   Green Hornet /M(119分)
今月のムービー・レビュー

1月20日公開予定★★★
 ロサンゼルスのメディア界の重鎮を父に持つブリットは、相変わらずパーティーばかり開くボンボンだった。しかしある日、父が変死したことで人生が変わる。ブリットは相続した財産を前に、父の会社で働いている会社員カト-とともに、悪の組織と闘うヒーローになることを決意するが…。セス・ローゲン、キャメロン・ディアスと台湾の人気歌手ジェイ・チョウが共演。

恋とニュースのつくり方   Morning Glory /M(108分)
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1月6日公開予定★★☆
 恋にも仕事にも一生懸命なTVプロデューサーのベッキーは、突然まさかの失業。やっとの思いで就いた仕事は、視聴率が低い朝のニュース番組。伝説のアンカーマンと言われたマイクとともに番組の復興を目指すが、マイクは史上最強の頑固者でへそ曲がりだった。果たしてベッキ?はマイクと力を合わせて、番組の視聴率を上げられるのか !?

ハートブレーカー   The Tourist /M(101分)
今月のムービー・レビュー

12月26日公開予定★★★☆
 フランスで大ヒットしたラブコメ。主人公は、カップルを別れさせるプロ。新たな仕事は、花嫁となる娘を婚約者から別れさせてほしいという、父親からの依頼だった…。舞台が美しいモナコで、飛び交うフランス語の耽美な響きなど、ハリウッド産ラブコメとは、ちょっと違った趣。ジョニデの恋人ヴァネッサ・パラディのすきっ歯が気になるが、王道のラブコメと呼べる展開。デート・ムービーにどうぞ !

ミート・ザ・ペアレンツ:リトル・フォッカーズ
   Meet The Parents: Little Fockers
 /M(98分)
今月のムービー・レビュー

12月26日公開予定★★☆
 結婚し、双子を授かったグレッグだが、いまだに妻の父親であり、元CIAのジャックからの信頼を得ていない。そこでグレッグは、義父の眼鏡にかなう男になろうと決心し、双子の誕生日パーティーで「できる男」ということをアピールしようと試みるが…。このところ、すっかりありがたみがなくなったデニーロのミート・ザ・ペアレンツ・シリーズ第3作目。

ブルー・バレンタイン   Blue Valentine /MA15+(112分)
今月のムービー・レビュー

12月26日公開予定★★☆
 ディーンとシンディーの、甘酸っぱい出会いから、愛にあふれる新婚生活、そして修復不可能で絶望的な結末となる結婚生活の最後を、走馬灯のように振り返る。痛々しいくらい悲しくて、切ないが、それでいて美しく、はかない夫婦の愛を描く映画。出会ったころは、あんなに輝いていた2人なのに…。旦那の髪の毛とともに失われた愛情はどこへ?

トロン:レガシー   Tron:Legacy /PG(127分)
今月のムービー・レビュー

公開中★★★
 1982年に、世界で初めてCGを本格導入したSF映画として話題になった『トロン』。その28年ぶりの続編。前作で主人公を演じたジェフ・ブリッジスが再登場し、彼の30代の姿をCGで再現。テクノロジーの進化に驚かされる。ダフト・パンクの音楽に、クールな閃光のデザインの3D映像で終始アゲアゲ。しかしオジさん的には大音響で鳴り響くジャーニーの「セパレイト・ウェイズ」に涙。男の子映画です!

アンストッパブル   Unstoppable  /M(98分)
今月のムービー・レビュー

1月13日公開予定★★★
 鉄道会社の男が、高速度で轟々と走る無人の電車を止めようとするストーリー。電車の中には可燃性の液体物や毒ガスが積み込まれており、ほかの電車に衝突したり、町に突っ込んだりすれば一大事だ。主人公は果たして無事に暴走する電車を止められるのか !? デンゼル・ワシントンとクリス・パイン共演、『トップガン』のトニー・スコット監督のアクション・スリラー。

サラの鍵   Sarah’s Key  /M(111分)
今月のムービー・レビュー

12月26日公開予定★★★☆
 第2次世界大戦中のフランスに暮らすユダヤ人のサラは、家族とともに強制収容所へ行くことに。命を守ろうとサラは弟を納戸に隠し、鍵をかけたが、鍵を持ったまま収容所へ…。時は流れ、記者ジュリアは、自分が住むアパートで起こったユダヤ人家族の悲劇とサラの運命を知るが…。

バーレスク   Burlesque  /M(119分)
今月のムービー・レビュー

1月13日公開予定★★☆
 ロサンゼルスにあるバーレスク・クラブは老朽化し、経営難に陥っていた。そんな中、都会でスターになる夢を胸に田舎から出てきたアリは、バーレスクの華やかなショーに感激し、いつかショーに出ることを夢見る。バーレスク・クラブの復活劇と、歌姫の誕生劇が今始まる。シェールとクリスティーナ・アギレラの2人の歌姫が織り成すスペクタクル・ショー。

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