編集部イチ押し!4月の新作映画をチェック

辛口コメントで映画を斬る、映画通の日豪プレス・シネマ隊長と編集部員たちが、レビューやあらすじとともに注 目の新作を紹介 ! レイティング=オーストラリア政府が定めた年齢制限。G、PG、M、MA15+、R18+、X18+があ り、「X18+」に向かうほど過激な内容となる。作品の評価は5つ星で採点結果を紹介。
 
ハイド・パーク・オン・ハドソン   
Hyde Park on Hudson
    コメディー/レイティング未定

 

今月のムービー・レビュー

3月28日公開予定 期待度★2.5
隊長が観た !

今年のアカデミー賞は『アルゴ』が作品賞を手にしたわけだが、その監督、ベン・アフレックが監督賞にノミネートされなかったことは、かなり不思議な出来事だった。通常、作品賞と監督賞はセットになって授賞することが多いのだが、今年の監督賞は『ライフ・オブ・パイ』のアン・リーが授賞した。まあ、よく言えば1つの作品に集中することなく、多くの作品に幅広くオスカーが行き渡った感じだろうか? 個人的には、長いスピーチに対して警告でジョーズのテーマが流されるのがけっこう面白かったが、大きな番狂わせもなく予想通りの結果に終わった平板なアカデミー賞だった。

そこで今回紹介する映画は、そのアカデミー賞の前哨戦とも言われるゴールデン・グローブ賞のミュージカル・コメディー部門の男優賞にノミネートされたビル・マーレイが主演する『ハイド・パーク・オン・ハドソン』。

第2次世界大戦が始まる直前の1939年6月、英国王ジョージ6世と妻エリザベスの王室初となる公式でのアメリカ訪問が行われた。迎えるのは、当時のアメリカ大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルト。彼は、ハドソン川に臨むハイド・パークの広大な邸宅に英国王夫妻を招待するのだった。ちょうどドイツとの関係が悪くなり、英国としてはアメリカからの支援を必要としていて、なんとか友好的に訪問を終わらせようと腐心していた。

今月のムービー・レビュー

史実を元にしたストーリーで、これだけの内容を聞くと、あまり面白くもないが、バリバリのイングリッシュである英国王を、完全なアメリカン・スタイルでもてなすルーズベルトという図式で、これがカルチャーの違いなどで、クスクス笑える場面がかなり用意されている。

また、 ルーズベルト大統領の名前は知っていたが、感染症によって下半身が不自由で、自分で歩くことができなかったとは、この映画を見るまでは知らなかった。実際、車いす姿を見せないようマスコミ用の撮影ではかなり気を使っていたそうだ。そのルーズベルトを演じているのがビル・マーレイで、コメディーのセンスは残しながらも、積み重ねてきた年齢の重みを感じさせる演技を見せている。

英国王ジョージ6世と言えば、2011年のアカデミー賞で、作品賞など4部門でオスカーを獲得した『英国王のスピーチ』を思い出す人も多いかと思う。今回も同じく史実を元にしているので、吃音に悩まされるジョージ6世が登場する。ただ残念なことに『英国王のスピーチ』と比べると、映画としての満足度はかなり低くなっている。英国王夫妻のアメリカ人に対する戸惑いや文化の違いなどを主軸にすればよかったが、ルーズベルトの遠縁の親戚になるデイジーが登場し、彼女の視線で映画は展開する。もし、彼女を中心にするのなら、英国王の訪問はカットして、ルーズベルトを取り巻く、母親、妻、それに愛人と、その女性たちにじっくりと迫った方がよかったように思う。途中から方向が定まらず、そのまま終わってしまったようで、散漫な感じが否めない。

しかし、監督は『ノッティング・ヒルの恋人』のロジャー・ミッチェルで、水彩画のようなライトなコメディーなので、週末、気楽に見るのはいいかも?


オズ はじまりの戦い   
Oz the Great and Powerful
     ファンタジー/PG

 

今月のムービー・レビュー

公開中 期待度★★★
編集部員が観た!

『スパイダー・マン』シリーズのサム・ライミ監督が、童話『オズの魔法使い』の前日譚たんとして3D映画化。小さなサーカス団で働くずる賢いペテン魔術師、オズが、突如として現れた竜巻に吸い上げられてオズの世界に迷い込み、魔女たちのトラブルに巻き込まれながらも良い人間へと生まれ変わっていく様子をコミカルに描く。ピュアなハートを持つおサルのフィンリーの天然ぶりに笑えたり、陶器でできた少女の質感に感嘆するなど、マルチな面で楽しめる1作だ。


アイデンティティー・ティーフ   
Identity Thief
     コメディー/MA15+

 

今月のムービー・レビュー

公開中 期待度★2.5

『ブライズ・メイズ史上最悪のウエディング・プラン』のメリッサ・マッカーシー主演のクライム・コメディー。クレジット・カードが悪用されていることに気付いた真面目なサラリーマンが、盗んだお金でゴージャスな生活を送っている詐欺師の女性に会いに行ったことで、さらにはちゃめちゃなトラブルが起きてしまう。芸達者なメリッサの熱演ぶりが話題を呼んで全米で大ヒット。あまりにもあり得ない話なので現実味に欠けるが、気晴らしに観るにはぴったりの映画だ。


ザ・クルッズ   
The Croods
     アドベンチャー・アニメ/PG

 

今月のムービー・レビュー

3月28日公開予定 期待度★★★★

ドリーム・ワークスが手掛ける3Dアドベンチャー・アニメ。声優陣にはニコラス・ケイジ、ライアン・レイノルズ、エマ・ストーンなど、豪華俳優らがキャスティングされている。洞窟暮らしのある原始人家族は、洞窟の外の世界をまだ見たことがなかった。しかし、洞窟と外界を隔てる崖を登り外に出ようとした長女の行動のせいで、崖が崩れ、家族は外の世界へと移住せざるを得なくなる。そんな未知の世界で彼らを待ち受けていたものとは !? 創造力を刺激する仕掛けがいっぱい。


ジャックと天空の巨人   
Jack the Giant Slayer
     アクション・ファンタジー/M

 

今月のムービー・レビュー

3月21日公開予定 期待度★★★

最近、『ヘンゼルとグレーテル』『白雪姫』など、童話をベースに描くアクション・リメイク作がリリースされているが、同作もイギリスの童話『ジャックと豆の木』『巨人殺しのジャック』を元に映画化された。若き農夫の青年ジャックが、謎の豆から伸びた木によって巨人の国に連れ去られてしまった姫を救うため奮闘する。注目ポイントは迫力満点のCGだが、技術面にこだわり過ぎてストーリー性に欠けるとの声も…。ともあれ、家族や友達と休日などに楽しく観るのにはお薦めの1作。

 

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