編集部イチ押し! 12月の新作映画をチェック

 辛口コメントで映画を斬る、映画通の日豪プレス・シネマ隊長と編集部員たちが、レビューやあらすじとともに注目の新作を紹介 ! レイティング=オーストラリア政府が定めた年齢制限。G、PG、M、MA15+、R18+、X18+があり、「X18+」に向かうほど過激な内容となる。作品の評価は5つ星で採点結果を紹介。
 

エンダーのゲーム
Ender’s Game
    SFアクション/レイティング未定

今月のムービー・レビュー

12月5日公開予定 満足度★2.5
隊長が観た!

最近のSF映画の話題作と言えば、公開前から「名作」と呼ばれ、全米初登場第1位で登場して3週連続首位をキープし大ヒットした『ゼロ・グラビティ』。圧倒的な映像美にスリリングな展開と、新たなSF映画の流れを作ったと言っていいほどの完成度。宇宙の広さと怖さを感じるため、劇場の大きなスクリーンで見るべき映画だ。

それに引き続き公開されるSF映画が『エンダーのゲーム』。なんとハリソン・フォードが出ているSFということで、『スター・ウォーズ』のハン・ソロや『ブレードランナー』を思い起こす人も多いと思う。

主演は『ヒューゴの不思議な発明』のエイサ・バターフィールドで、西部劇『トゥルー・グリット』のヘイリー・スタインフェルド、『ザ・ヘルプ』のヴァイオラ・デイヴィス、『リトル・ミス・サンシャイン』のアビゲイル・ブレスリンと、それぞれの作品でオスカーにノミネートされた俳優たちが出演と、超豪華な出演陣だ。

原作は、1977年にオースティン・スコット・カードによって執筆されたSF小説『エンダーのゲーム』。SF小説の中でも高い評価を受けているだけに、今回の映画化には大きな期待が集まっていた。

ストーリーは、未来の地球が舞台。異星人から襲撃を受けやっと退けた人類は、次の攻撃に備えるため、地球の衛星軌道上に訓練施設を設置。地球中から有能な子どもたちを集めて、未来の戦争に向けての戦士をトレーニングしている。その1人が主人公アンドリュー。少子化政策のため、1家族で子どもは2人までと決められているが、アンドリューの出生は、兄と姉が優秀だったため認められ、生まれている。

この作品は、彼の訓練施設内での成長物語なのだが、自分はどうも乗り切れなかった。主人公は10代前半の中学生ぐらいで、いくら能力があるからとはいえ、たった1人の中学生に全人類の未来を委ねてしまうのは、どうなんだろうと思ったからだ。当然物語の中心になるのは子どもたちなのでお子さま映画的に見えてしまい、要所要所に出てくるハリソン・フォードも、学校の先生にしか見えなかった。グループごとに無重力で対戦するシーンは、『ハリポタ』のクィディッチにそっくり。

また、アメリカの軍隊物で目にする鬼軍曹もどきも登場し、狭い基地内を足踏みしながら移動していたが、訓練施設といってもこれはSFなので、もっと別の表現方法があったはず。こんな未来でも、まだそんなことをやっているのだろうか。

小説ならイメージの世界だが、実際に映像にするとやはり陳腐。「子どもだから」という部分が映画のポイントになっているのは事実だが、自分としてはダメだった。

しかし、これが最後のシーンで流れが変わって、とてつもないテーマが語られる。それは戦争の根本的な問題を問うようなもので、たぶん、このシーンがあるから原作が高い評価を受けているのだと思う。ただ個人的には、この最後のシリアスなフレーバーを映画前半にもふりかけてほしかった。決して悪い映画ではないが、『ゼロ・グラビティ』が完全な大人向き映画だったので、その後に観ると、子どもが主人公というだけで、どうしてもお子さま映画に見えてしまった。


キャリー
Carrie
     ホラー/MA15+

今月のムービー・レビュー

11月28日公開予定 満足度★★★

『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツ主演で1976年の同名のホラーを再映画化。狂信的な母を持つキャリーはある日、学校のシャワー室で初潮を迎えるとともに超能力に目覚め、ひと時の幸せをつかむが、陰湿ないじめでどん底に突き落とされ、やがて多くのクラスメイトや教師、そして母をも惨殺してしまう。クロエのキュートな雰囲気が邪魔して、前作のような不気味さは感じられずガッカリしたが、母親役のジュリアン・ムーアの狂気ぶりにはぐっときた。


ザ・スペクタキュラー・ナウ
The Spectacular Now
     コメディー/レイティング未定

今月のムービー・レビュー

12月5日公開予定 期待度★★★★

2013年度サンダンス映画祭で特別審査員賞を受賞した注目作。監督は若手のジェームズ・ポンソルト。将来のことはあまり考えず、父に捨てられたショックからかアル中になり、パーティーに行ってばかりの男子高校生サッターと、SF小説や漫画が好きで、フィラデルフィアの大学に行くことを目標に真っ直ぐ生きている女子高校生エイミー。2人が出会い、惹かれあい、反発しあいながらも成長していく過程を爽やかに描く青春映画。普遍的なテーマで、心温まる1作だ。


くもりときどきミートボール2
Cloudy with a Chance of Meatballs 2
     アニメ/G

今月のムービー・レビュー

12月5日公開予定 期待度★★★

ジュディ・バレットの絵本が原作で“美味しい”3D作品として知られるCGアニメ。発明家志望の青年フリントは、水を何でも好きな食べ物に変えられるマシンを発明。前作では、ミートボールやハンバーガーが巨大化して、大惨事を引き起こしかけ、1歩手前で町を救えたが、その時に粉々にしたはずのマシンが、実はまた動き出していた。今度は食べ物と動物が合体した謎の生物、フード・アニマルを作り出していたのだ…。子どもと観るのにぴったりの作品。


ワン・チャンス
One Chance
     コメディー/PG

今月のムービー・レビュー

11月28日公開予定 期待度★2.5

英人気TV番組「Britain’s Got Talent」の2007年の優勝者で世界的に有名なテノール歌手、ポール・ポッツを題材にした心温まる映画。携帯のセールスマンだったポールは、肥満体型で昔からイジメや体調不良、運の悪さなどのため、ずっと夢を逃してきていた。それはオペラ歌手になること。しかし同番組に出演したことをきっかけに、人生の歯車が大きく動く…。この主人公をコメディアンであり俳優のジェームズ・コーデンが演じる。

 

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