【特集】北半球とこれだけ違う!?「オーストラリアのクリスマス」

北半球とはこれだけ違うオーストラリアのクリスマス

日本から来たばかりの人には、真夏のクリスマスはなじみがないかもしれない。実際、オーストラリアのクリスマスは、北半球とは習慣も文化もかなり異なる。水着姿のサンタクロースがビーチに現れ、オーストラリア流にアレンジされたジングル・ベルを歌う――。“豪”に入れば“豪”に従い、今年はオーストラリア流のクリスマスを楽しもう。構成・文=小副川晴香


北半球と違う
「オーストラリアのクリスマス」▶▶▶

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真夏のクリスマスを楽しもう

しんしんと降り積もる雪。厚手のコートに身を包み、両手に大きなプレゼントを持って家路に急ぐ人びと。裏通りを一歩入ればターキーの焼ける香ばしい香りがする――。外国のクリスマスと聞いて、こんなワン・シーンをイメージする人もいるだろう。

だが、ここは夏真っ盛りのオーストラリア。透き通るように青い空の下、サマー・ドレス姿でプレ・クリスマス・ランチを楽しむ人女性たちや、ビーチ沿いでペットとたわむれる水着姿の若者などで街はにぎわう。

クリスマス・シーズンになるとボンダイ・ビーチは多くの人でにぎわう
クリスマス・シーズンになるとボンダイ・ビーチは多くの人でにぎわう
シドニー湾でとっておきのクルーズ体験を(Photo: Captain Cook Cruises)
シドニー湾でとっておきのクルーズ体験を(Photo: Captain Cook Cruises)

恋人同士で過ごすのが定番化している日本とは異なり、オーストラリアではクリスマスは家族と過ごすのが一般的。普段は遠くに住んでいる家族や親せきも、クリスマスには全員で集まり再会を祝い、テーブルに所狭しと並べられたおいしい料理に舌鼓を打つ。

また、日常生活にビーチ・カルチャーが自然と溶け込んでいるオーストラリアでは、クリスマス休暇に近くのビーチへ家族や友人と繰り出し、のんびりと過ごす人も多い。バーベキューが大好きな国民性ゆえ、海沿いでバーベキューをし、ビール片手に山盛りのソーセージを頬張るオージーの姿も見慣れた光景だ。

今年初めてオーストラリアでクリスマスを迎える人は、いくつか注意して欲しいことがある。12月の祝日は、25日のクリスマスと翌26日のボクシング・デーのみ。クリスマス当日は都市部の一部観光スポットを除き、店は軒並み閉店する他、一般企業の中には、20日過ぎから年明けまで夏休みになるところも少なくない。

そんなリラックス・ムード漂うクリスマスだが、年末年始を利用して、日本から友人や家族がオーストラリアを訪れることもあるのでは?こうしたゲストへのおもてなしとして、非日常的な気分が存分に味わえるクルーズはいかがだろうか。

老舗クルーズ会社「キャプテン・クック・クルーズ」では現在、クリスマス・ランチやディナーの特別パッケージを販売中だ。また、クリスマス・パーティーや忘年会などで利用できる貸切個室(15~30人、40~80人それぞれ収容可)も2部屋完備。船上から美しい景色を眺めながら大切な人と過ごすクリスマスは、きっと忘れられない思い出になるだろう。

サンタの帽子がパーティー気分を盛り上げる!?(Photo: Captain Cook Cruises)
サンタの帽子がパーティー気分を盛り上げる!?(Photo: Captain Cook Cruises)

シーフードは欠かせない!?

太陽がまぶしい真夏のクリスマス。一般家庭の食卓には一体何が並ぶのか、ブリスベン在住でPR会社勤務のショーン・リグビーさん(38)に話を聞いた。料理上手な母サリーさんのクリスマス料理を毎年心待ちにしているというリグビーさん。

色とりどりの野菜をBBQグリルで焼けば見た目も鮮やか
色とりどりの野菜をBBQグリルで焼けば見た目も鮮やか
冷たいシーフードの前菜も大人気
冷たいシーフードの前菜も大人気
クリスマスといえばロースト・チキンは定番メニュー
クリスマスといえばロースト・チキンは定番メニュー
赤色を効かせたクリスマスらしいパブロバ
赤色を効かせたクリスマスらしいパブロバ

「僕が小さかった頃は、母がせっせとロースト・チキンを焼くなどオーブンを使った温かい料理が主流でした。でも、夏はさっぱりとしたものも食べたいでしょう?最近では冷たいシーフード料理をよく食べます。ボイルされたエビをカクテル・ソースと一緒に頂くのが定番。フレッシュなオイスターもいいですよ」

調理済みのエビやオイスター、ホタテなどをテーブルに並べるだけで、あっという間に涼しげなパーティー・メニューが出来上がるので、忙しい人にもお薦めだ。なお、クリスマス前は新鮮なシーフードを求める人でスーパーマーケットやフィッシュ・マーケットは大変混み合う。

さて次はメイン料理。リグビーさんによればオーストラリアでは、ロースト・チキンの他、骨付きのレッグハムのローストも定番メニューだそう。「12月になるとスーパーの精肉売り場では、私の太ももほどの大きなレッグハムが山積みになるんです」と笑う。

また、オーストラリア人なら一家に1台はあると言っても過言ではないバーベキュー(BBQ)グリルも大活躍。BBQは「男の仕事」と言われ、クリスマスには男性陣が豪快に肉を焼き、ゲストをもてなす。もちろん昔ながらのソーセージはBBQ料理の必需品だが、最近ではエビやホタテのグリルといったシーフードや、野菜たっぷりの串焼きなども人気だという。

そして忘れてはならないのがデザートだ。おいしいメイン料理を堪能してお腹がいっぱいになっても、「甘いものは別腹」という人もいるだろう。日本と同様、オーストラリアでもクリスマスにケーキを食べる人は多いが、スポンジ・ベースのふわふわしたケーキが一般的な日本とは違い、リキュールの入ったフルーツ・ケーキやトライフルなど、どっしりとした重みのあるケーキが好まれる。

その他、「パブロバ」と呼ばれるメレンゲを焼いたケーキもオーストラリアでは大人気。外はサクサクで中はふわふわ。ケーキの土台の上にはたっぷりのフルーツをトッピングしよう。キウイやマンゴーなどでさわやかに夏らしく仕上げてもいいし、イチゴやブルーベリーなどをのせてクリスマスらしさを演出するのもいいだろう。

作ってみよう!

基本のシーフード・ソース

(Photo: Yoko Lance)
(Photo: Yoko Lance)

クリスマスの前菜料理と言えば冷たいシーフード。今年は市販のソースに頼らず、自宅でオリジナルのソースを作ってみては?

■材料(4人分)
マヨネーズ 大さじ4
ケチャッ 大さじ2
ウスター・ソース 小さじ1/2
レモン汁 小さじ1
塩・コショウ 少々

■作り方
① 材料を量って、よく混ぜ合わせる。
② 味見をして、好みで各材料を加減する。
※これを基本に、いろいろなアレンジも可能。マヨネーズを減らして生クリームやヨーグルトを入れたり、辛めのソースがお好みならディジョン・マスタードやタバスコを足してみよう。

トライフル

(Photo: Yoko Lance)
(Photo: Yoko Lance)

料理を作って持ち寄ることが多いパーティー・シーズン。簡単でおいしいトライフルをぜひレパートリーの1つに加えておこう。

■材料(4~6人分)
ミニ・ロール・ケーキ(Jam Swiss Roll) 1パック
ゼリーの素 (Jelly Crystals) 2箱(赤、緑各1箱ずつ)
カスタード・クリーム 600ml
生クリーム 300ml
砂糖 小さじ2
バニラ・エッセンス 少々
シェリー酒または好みのフルーツ・ジュース 1/3カップ
アーモンドの薄切り(Flaked Almonds) 少々
ココナッツ・フレーク(Desiccated Coconut) 少々
フルーツ(イチゴ、ブルーベリー、ラズベリーなど) 適量

■作り方
① ロール・ケーキを1センチほどの厚みで輪切りにしてガラスのボウルに敷き詰め、シェリー酒またはフルーツ・ジュースを振りかけ数時間から一晩置く。
② 2種類のゼリーを作り冷蔵庫で冷やし固めたら、2センチのサイコロ状に切る。
③ 生クリームを、砂糖とバニラ・エッセンスを加えて泡立てる。
④ イチゴをスライスする。最後の飾りに使用する量を十分に残して①のボウルに敷き詰め、さらにカスタード・クリームを半量入れる。アーモンドを散らす。
⑤ 緑のゼリーをボウルの側面から見えるよう端からのせ、残りのカスタードを入れたら、赤のゼリーもボウルの縁からのせていく。
⑥ 生クリームをのせ、上からココナツを振りかけ、残りのフルーツで飾る。


北半球とはジングル・ベルの歌詞が違う!?

「ジングル・ベル、ジングル・ベル、鈴が鳴る~」で日本でもおなじみのクリスマスの定番ソング。実はオーストラリアには独自の歌詞が存在していることをご存じだろうか。

オーストラリア版ジングル・ベル

Dashing through the bush
ブッシュを駆け抜けて
In a rusty Holden Ute 
ボロボロのホールデンのトラックに乗って
Kicking up the dust
土ぼこりを巻き上げ
Esky in the boot 
クーラー・ボックスを荷台に載せて
Kelpie by my side 
牧羊犬が横に乗り
Singing Christmas songs 
クリスマスの歌を口ずさみながら
It’s summer time and I am in
ここは夏、そして僕は
My singlet, shorts and thong “Oh”
ランニングに半ズボン、ビーチサンダル姿さ

Jingle Bells, Jingle Bells
ジングル・ベル、ジングル・ベル
Jingle all the way 
鈴は鳴り続け
Christmas in Australia
オーストラリアのクリスマスは
On a scorching summer’s day “Oh”
焼け付く夏の日だ
Jingle Bells, Jingle Bells
ジングル・ベル、ジングル・ベル 
Christmas time is beaut
クリスマスは素晴らしい
Oh what fun it is to ride
ああ何て楽しいんだ
In a rusty Holden Ute
ボロボロのホールデンのトラックに乗るのは

真夏のクリスマスに、雪の中をサンタがソリで駆け抜ける歌詞はやはりしっくりこない。オーストラリア版ジングル・ベルでは、ソリの代わりに田舎道を豪快に走るホールデン社のピックアップ・トラックが登場する。

ヨーロッパの伝統的なクリスマスに憧れつつも、それを叶えられないオージーたちが、やや自嘲気味に自分たちを面白おかしく描いたのか。歌詞からは、伝統にとらわれないおおらかで飾らない自由なライフスタイルが垣間見える。

一方、「寒い冬でないとクリスマスを祝った気になれない」人もいるだろう。南半球が真冬になる7月に「クリスマス・イン・ジュライ」と称して、ロースト料理などの伝統的なクリスマス・デイナーを提供するレストランもあるので、一度試してみると面白い。

また、ツリーの飾りつけにも夏ならではの特徴が出る。最近では、青や白など寒色系の涼しげなオーナメントが人気だ。ツリーも定番の緑をはじめ、白やゴールドなど幅広い種類の商品が10月頃から店頭に並ぶ。店に行けばその年に流行のカラーが分かるので、ぜひチェックしてみよう。


街中に3,000人のサンタクロース!?

昨年は3,000人近くが参加した「サンタ・ファン・ラン」
昨年は3,000人近くが参加した「サンタ・ファン・ラン」

12月になるとクリスマスにまつわるイベントが各地で開催される。中でも目を引くのが、毎年3,000人近くの参加者がサンタクロース姿で街中を走るチャリティー・マラソン・イベント「サンタ・ファン・ラン」。

同イベントは、重病や体の不自由な子どもたちを支援するNPO法人バラエティーが「子どもたちに夢と希望を与えよう」との思いから発足。参加者はサンタの衣装を身にまとい汗ばみながら、オペラ・ハウスが見える5キロのコースを思い思いのペースで走る。今年も12月4日に開催が決定しているので、興味のある人は参加してみては?

「クリスマス・イン・ジュライ」の垂れ幕を掲げたレストラン
「クリスマス・イン・ジュライ」の垂れ幕を掲げたレストラン

北半球と違う
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