【特集】チャイニーズ・ニュー・イヤー2015

Chinese New Year Celebration

ケアンズで行われたフェスティバルの様子


旧正月の飾りつけの屋台も並ぶ

日本では「旧正月」、中国では「春節(チュンジエ)」と呼ばれ、旧暦の元旦1月1日にあたるチャイニーズ・ニュー・イヤー。今年は2月19日が春節となり、中国本土をはじめ世界各国の主要都市やチャイナタウンでは、チャイニーズ・ニュー・イヤー・フェスティバルが盛大に開催される。フェスティバルの開催地は、「幸運を呼ぶ」という赤や金色の鮮やかな飾りつけに覆われ、屋台からは独特のスパイスが香り、人びとを祝いのムードに包み込む。

オーストラリア各地でも巨大なコミュニティを持つ中華系住民のみならず、他国からの移住者やローカルたちにとっても、異国の雰囲気をふりまくエキサイティングなパフォーマンスや本場の味覚を存分に楽しめる魅力的なイベントとして、毎年多くの人たちが開催を心待ちにしている。

QLD州では主にブリスベン・シティの中にあるチャイナタウンや、アジア系住民が多く集まるサニーバンクなどを中心に盛り上がりを見せる。また、中国との文化交流活動が盛んなケアンズも、パレードなど大規模な企画で街を賑わせている。各会場別にテーマが設定され、鮮やかな獅子舞、伝統音楽、ダンス、武術のデモンストレーション、花火などに加え、通りにはバラエティ溢れる料理の屋台が並ぶ。

2015年の主なフェスティバル予定

Valley Chinese New Year Festival

飲食の屋台が賑やかに立ち並び、チャイナタウンのステージやストリートでのダンス、獅子舞、武術、ティー・セレモニーなどさまざまなパフォーマンスが予定されている。

会場:フォーティチュード・バレー・チャイナタウン Fortitude Valley Chinatown
日時:2月20日(金)、21日(土)5PM~10PM、22日(日)12PM~5PM
問い合わせ:(07)3847-8085

Sunnybank Chinese New Year Festival

今年は屋台出店は無いが、数々のパフォーマンスは通常通り予定されている。開催日時については調整中(1月20日現在)。確定次第、以下のウェブサイトにアップされる。

会場:サニーバンク Sunnybank
Web: www.chinesenewyear.com.au/bris_locations.html
問い合わせ:(07)3847-8085 

Cairns Chinese New Year Celebrations

2004年からCADCAI(Cairns and District Chinese Association Inc)の主催で開催が始まり、年を追うごとに盛り上がりを見せているケアンズでのフェスティバル。メインとなる21日にはGrafton Streetを中心に特設ステージでのエンターテインメント、各種音楽ライブ、アートと文化を紹介するワークショップ、食の屋台とマーケット、子どもたちのためのアクティビティなどが満載。また周辺の提携レストランでは2月の初旬からこの時期ならではのスペシャル・メニューも登場し、気分を盛り上げてくれる。

会場:Grafton St., Cairns
日程:2月21日(土)午後~
問い合わせ:(07)4051-0288、Email: doublel.cairns@gmail.com


フェスティバルではパフォーマンスも行われる

チャイニーズ・ニュー・イヤー(春節)とは?

さて、チャイニーズ・ニュー・イヤーについてどのくらいご存知だろうか。オーストラリアをはじめ海外で初めて春節の盛大なお祝いの行事を目の当たりにし、この時期が中華系の人びとにとって最も重要な祝日であることを再認識させられたという人も多いかもしれない。この機会に春節について少しだけ学んでみよう。

アジア各地における春節


マレーシア、ペナン島の極楽寺(Photo: Flying Pharmacist)

日本では明治維新後に月の満ち欠けを基準とする太陰歴から現在の太陽暦へと変わり、中国でもおよそ100年前の辛亥革命の翌年、「中華民国の成立」に合わせて新暦が採用となった。しかし元旦は新暦の1月1日に移っても、中国では旧暦(農歴)の1月1日は「春節」と名前を変えて、祝いの風習はそのまま人々によって受け継がれている。

中国本土だけでなく、台湾、韓国、ベトナム、シンガポール、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、モンゴルなどでも春節は国の休日として現在も盛大に祝い事が行われている。

一方、日本では新暦の正月を祝い、若い世代を中心に旧正月の存在を知らない人も増えていると言われているが、沖縄や奄美諸島の一部地域、各地の有名な中華街では旧暦を祝うところもある。なぜ日本では旧正月を祝わなくなったのか、という疑問をめぐってはさまざまな意見や議論があるようだ。

春節が毎年変わるのは何故か?


鮮やかな灯篭が美しい長崎でのフェスティバルの様子。

旧暦の1月1日である春節は、雪がとけて雨に変わる頃という意味で「雨水」と呼ばれている2月19日ごろを通常とするが、実際は1月21日あたりから2月20日ごろの間で毎年変わる。これは、旧暦と新暦(グレゴリオ暦とも言う)の違いから生じるものだ。

「太陰太陽暦」である旧暦はChinese Lunar New Year(チャイニーズ・ルナー・ニュー・イヤー)とも呼ばれるように、主として月の満ち欠けを基準にした暦であるのに対し、新暦は太陽の動きを基準とした「太陽暦」ということになる。そのため旧暦では1カ月の日数は平均29.53日で、1年は通常12カ月で354日前後となり、1カ月の平均日数が約30.44日である新暦より年間の日数が11日程度少ない計算だ。

どちらにも調整のための閏年(うるう)が設けられているが、新暦では4年に1回やってくる2月29日の「閏日」で調整し、旧暦では、平年にひと月上乗せし13カ月となる「閏月」で調整する。つまり旧暦で平年だった翌年の春節は、前年よりも11日程度繰り上がり、閏月があった年の翌年は18日程度先送りになる。

今年の春節は2月19日、2015年は平年なので、翌年16年の春節は11日繰り上がり2月8日となる。旧暦と新暦では1年ごとの日数は異なるのだが、月の満ち欠けの回数で換算すると、ほぼ19年ごとに同じサイクルになるという。

春節の風習


正月の買物で賑わうシンガポールのマーケット(Photo: Calvin Teo)

正月といえば子どもたちにとって楽しみなのがお年玉。中国にもよく似た「圧歳銭(ヤースイチェン)」という習慣があり、親や親戚たちがその年の干支が描かれたお年玉袋に現金を入れて渡してくれる。特に上海や北京などの大都市では、中国の平均月収から換算すると日本の数十万円にも値する額を手にする子どもたちも多いとか。

また、中国のイメージそのままでもある赤、黄、金といった鮮やかな色をふんだんに使った飾りつけも欠かせない。福と大きく書かれた「福字(ふくじ)」や「春聯(しゅんれん)」と呼ばれる祈りの言葉が書かれたものを家の門や入口、壁などに貼って福を呼び寄せる。

春節の料理

広い中国大陸は、地方によってそれぞれ特有の正月料理がある。日本のお節料理同様、一品一品に来る年の健康や福徳を願う思いが込められた伝統料理だ。

北京を含む北の地域では、大晦日から家族が集まってみんなで餃子を作る。餃子というのはいわゆる水餃子で、年越しに食べると万事が順調に行くという言い伝えがある。また、餃子の形が昔の馬蹄銀に似ていることから財宝を招く縁起の良いものとされている。

【春節の歴史】
 中国における春節の歴史は非常に長いと言われており、中国通信社の説明によると、「春節は中国の伝説上の上古の帝王、虞舜(ぐしゅん)が始めたものである。紀元前2000年余りのある日、舜が天子の位を継ぎ、部下の者を引き連れて天地を祭った。人々はこの日を1年の最初の日とした。これが農暦新年の由来と言われ、後に春節と呼ばれるようになった」という。

一方、南方では豆腐と魚が欠かせないという。これは豆腐の発音が「富裕」、魚の発音が「余」と、いずれも余裕のある豊かさを意味する言葉と類似しているためで、理想の生活への願いが込められている。 昔からの風習が伝わる農村では、主婦たちが前月の早い時期から料理の準備をはじめ、地域ごとに特有のスタイルを持つという餅も、米から手作りするという。

大晦日の過ごし方

中国では大晦日の夜、集まった家族で夕飯の食卓を囲み、「春節聯晩会」という日本の紅白歌合戦のようなテレビ番組を見るという。夜が更けるとあちこちから爆竹や花火の音が響き始め、年越しの瞬間にそのピークを迎える。

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