現代感覚の庭園カフェ「Villarett Gardens」/タスマニア再発見

タスマニア再発見

No.113 現代感覚の庭園カフェ「Villarett Gardens」
文=千々岩健一郎

ロンセストン方面からクレイドル・マウンテン国立公園に向かう場合、1号線のハイウェーをエリザベス・タウン手前からレイルトン道路(B13)に入り、牧場の中の道をシェフィールドに向けて走って行く。その途中、キンバレーの村に入るちょっと手前辺りで、こんな場所に、と思わせる庭園が突然登場する。これが今回紹介する庭園カフェ「Villarett Gardens」だ。

小高い丘の頂上部分に建てられたコテージがレストランになっているのだが、下の道路から丘の斜面一面に広がる現代的な感覚で配置された樹木の一群が見えて、思わず立ち寄ってみたくなる。

4ヘクタールもある美しいカフェの庭園
4ヘクタールもある美しいカフェの庭園

多くの人は目的地に向かう時間が惜しくて通過を余儀なくされるが、無視して行くには本当にもったいない場所だ。クレイドルまたはデボンポート方面に向かう際は、ここへの訪問を含めて計画し、十分な時間を取って食事と庭園散策を楽しむ価値がある。

レストランは昼のみの営業なのでランチもしくはアフタヌーン・ティーを楽しむわけだが、価格は極めてリーズナブル。タスマニアの素材をうまく使ったメインの他にスモール・メインがあって、軽く済ませたい人にも最適、更にデザート・メニューも充実してお茶休憩だけでも楽しめる。

広い窓からは庭園越しに周辺の牧歌的な丘陵地帯を望み、壁には近くに住むアーティストが描いた水彩画が飾られ、カジュアルな雰囲気で食事が楽しめる。食事の前後での庭園の散策が楽しみだが、敷地は4ヘクタールもあって隅々まで見て歩くのは尋常ではない。

ここを訪問していつも思うのは、一体誰がこの庭の手入れをしているのだろうかということ。この庭園の特徴は、写真にあるようにその樹形を生かして針葉樹を配置し、周辺の木々もそれに合わせてユニークな造形に剪定(せんてい)している。聞くところによると、この場所のオーナーのリンダとグラハムが自らレストランの営業の傍ら管理も行っているようだ。特に奥さんのリンダは、秀逸な剪定の技術を持ってこの庭園の基本的なスタイルを演出する樹木の配置と剪定を行っている。

最後に1号線のバス・ハイウェーからこの庭園を訪問する近道のご案内。もう1つ近隣で人気のあるチーズ工場アッシュグローブからちょっと北上した所から左折して、抜け道(Gannons Hills Rd.)に入れば、ほんの数分でここに到達できる。月曜日と金曜日が定休日。また土曜日は結婚式の会場として貸切の場合が多いので事前の確認が必要だ。


千々岩 健一郎
1990年からタスマニア在住。1995年より旅行サービス会社AJPRの代表として、タスマニアを日本語で案内する事業の運営を行うと共に、ネイチャー・ガイドとして活躍。2014年代表を離れたがタスマニア案内人を任じて各種のツアーやメディアのコーディネートなどを手がけている。北海道大学農学部出身。

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