タスマニア「DARK MOFO」冬の長い夜には…

タスマニア再発見
メイン会場のプリンセス埠頭でのイベント(2014年)

タスマニア再発見

No.82 冬の長い夜は…「DARK MOFO」

文=千々岩健一郎

タスマニアの冬の夜は長い。特に冬至にあたる6月中旬は1日の60パーセント以上が夜で、気温も低くすっきりしない気分になりがちな季節である。この長くて暗い夜を逆手に取った画期的な光のイベントが3年前からホバートで開催されている。名付けて「DARK MOFO」。夜を彩る光の芸術を柱に、ロックやクラシック音楽、視覚芸術、演劇やタスマニアのグルメの祭典も併せて開催される。この「DARK MOFO」は今年でまだ3回目。今や注目の文化施設の1つ「MONA(Museum of New and Old)」の提唱でスタートし、その後州政府やホバート市も加わってタスマニアの冬の中心イベントとして注目を浴びるようになった。

暗い夜が舞台のイベントは光の効果が重要なポイントだ。最初の年には、パリで活躍する日本人の音楽・視覚芸術家、池田亮司による、天空に向けて巨大なキセノン・サーチライトを投射するパフォーマンスが人々を驚かせ、このイベントを強く知らしめる効果を果たした。昨年は10本以上の青いレーザー光線を港内の各所から投射するパフォーマンスで大いに盛り上がった。食の祭典が開催されるサラマンカ周辺では、期間中焚き火や火炎放射器の炎が夜空を赤く焦がし夜遅くまで多数の人出で盛り上がりを見せた。

3年目の今年は6月12日から22日までの10日間、食の祭典は6月17日から21日までの5日間、プリンセス埠頭を会場に60以上の店舗が出店して開催される。今年は赤い色が1つのテーマになっているようで、ホバートのあちこちでどのような光の芸術が見られるのか楽しみだ。

中心となる音楽演劇パフォーマンスに加え、今年は映画の上映、ダーウエント川をさかのぼる船からのサーチライト照射、原生自然のクレイドル・マウンテン国立公園での2泊3日かけて行われる風変わり企画などが計画されている。イベント内容は、子ども向けから大人限定のもの、また有料・無料のものなどさまざま。イベントの最後は22日冬至の日、夜明けのサンディー・ベイ・ビーチでの真っ裸の寒中水泳「Nude Solstice Swim」で締めくくられる。各催しへの参加はくれぐれも温かい服装で。詳細は公式サイト(Web: darkmofo.net.au)から確認できる。


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千々岩 健一郎 プロフィル

1990年からタスマニア在住。1995年より旅行サービス会社AJPRの代表として、タスマニアを日本語で案内する事業の運営を行うとともに、ネイチャー・ガイドとして活躍。2014年代表を離れたがタスマニア案内人を任じて各種のツアーやメディアのコーディネートなどを手がけている。北海道大学農学部出身。

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