
ケアンズの動物たちの楽園へ
ワイルド・ライフ・ハビタット・ポート・ダグラス
豊かな自然あふれるケアンズで、のびのびと育つ動植物たちに身近に触れ合える。
そんなとっておきの機会を提供してくれるお薦めスポットを紹介。
ケアンズから車で1時間ほどの距離にあるポート・ダグラスは、美しい砂浜やヨット・ハーバーに囲まれた静かなリゾート地。おしゃれなショップやカフェ、レストランが並ぶストリートや、免税店の入った高級ショッピングセンター、高級リゾート・ホテルが集中するエリアもあり、全体的に優雅で落ち着いた雰囲気が漂うのんびりとした街だ。
ワイルド・ライフ・ハビタットは、シェラトン・ミラージュなど高級リゾートが立ち並ぶエリアのすぐ近くにあり、オーストラリアに生息する約160種の動植物に出会える自然の楽園。8エーカーの広大な敷地は、「ウェット・ランド(湿地帯)」「レイン・フォレスト(熱帯雨林)」「グリーン・ランド(草原地帯)」の3つのセクションに分けてデザインされており、それぞれの環境に生息する代表的な動植物たちを間近に見たり触れたりしながら、自然の不思議と智慧を感じることができるよう工夫されている。

豊かな自然にあふれる園内
このパークならではのスペシャル・アトラクションは、鳥たちと一緒に楽しめる朝食と昼食。水辺に集う鳥たちが勢ぞろいする「ウェットランド」エリア内のレストランに、鮮やかな色合いが美しいロリキート(インコの仲間)やさまざまな種類の鳥たちがやってきて、人なつっこく肩や頭の上に乗る様子がとても愛らしい。人まねが得意なオウムは「ハロー」と声をかけてくれる。また、ワイルド・ライフ・ハビタットは、世界で唯一ブラック・ネック・ストーク(オーストラリア・コウノトリ)の繁殖(ブリーディング)に成功しているパークとしても有名だ。運が良ければ、彼らの求愛ポーズを目にするチャンスがあるかも。「レインフォレスト」エリアに新しく仲間入りしたのは、体長1.5から2メートルにも成長するという大型の飛べない鳥、ヒクイドリ。性格はおとなしいが、一旦「敵」と判断すると、時速50キロメートルの速さで追い掛け、鋭い足で蹴りを入れるという凶暴な一面も。オーストラリアとパプアニューギニアの熱帯雨林に生息するが、絶滅が近いと危惧されている。
鳥たちのほかにも、園内の一番奥に当たる「グラス・ランド」のエリアには、放し飼いにされたカンガルーやワラビーたちがのんびりと暮らしており、ここでは餌をあげることもできる。また、同エリアには世界でも2カ所しか展示されていないというラムホルツ・キノボリ・カンガルーが飼育されている。珍獣と称され、その生態にも謎の多い彼らの動きや表情、子育ての様子を間近に見れるのは貴重な経験だ。園内には記念撮影のコーナーもあり、コアラを抱っこしたり、大型のヘビ、パイソンや爬虫類と一緒に写真を撮ることも可能。また、スタッフと一緒に回る餌付けツアーなども人気がある。

コアラを抱っこした感触は忘れられない思い出になる
キノボリカンガルー。間近に見れる場所はとても希少
ワイルド・ライフ・ハビタットでは通常の飼育や展示だけでなく、怪我や病気をした野生動物の治療なども行っている。動物や鳥たちと自由に触れ合うことを通して、来場者に環境保護への関心を高めてもらうことが、ハビタットの大きな願いでもあるのだ。
※パーク内では英語のガイド・ツアーもある(午前と午後に各1回ずつ)

平和な気分に浸れる鳥たちとの朝食

精悍な顔つきと、とがったトサカに特徴があるヒクイドリ