午後3時の甘い誘惑「T Totaler」

午後3時の甘い誘惑

真夏にぴったりの「スパーリング・イミューン」

憩いのひと時をこよなく愛する編集部員Yが、今月注目したいカフェを厳選してご紹介!

取材・文=荒川佳子

 

絶妙なアロマが香り立つ趣のある空間

第3回 T Totaler

店主は、元マーケターのアンバーさんと電気技工士のポールさん。元々パートナーだった2人のお茶好きが高じて、共同経営でお店を構えるに至ってしまった。構想からオープンまでかかった年月は実に2年。そのほとんどを、提供する茶葉の選定からブレンド・ティーの調合に費やしたという。そのかいあってか、彼らのお茶は世界ベスト・レストラン50にもランク・インして桁外れに美味しいと評判のニューヨーク発のレストラン、「モモフク」でも取り扱われているというから、その味には太鼓判を押されたようなものだ。センスの良い落ち着く店内のインテリア・デザインはアンバーさんが担当する一方で、抽出したハーブ・ティーを炭酸水で割ってカクテルにしてしまうなどといった革新的なアイデアには、ポールさんの技術者としての研鑽と向上心が伺える。


スイーツやフードもどれも絶品


緑あふれる心地良い店内

数あるメニューの中からこの日悩み抜いて選んだのは、ティー・ネグローニと呼ばれるブレンド。ジンセンとジュニパー、サンビッターズ、オレンジ、カモミールが絶妙のバランスで煎じられ、1杯のカップに注ぎ込まれる。カモミールとオレンジのほのかな優しいアロマがまずスッと鼻をくすぐったかと思うと、続いてジンセンやジュニパーといった深みのあるコクが心地良いテンポでふわっと口の中に広がっていく。お茶請けにオーダーしたビター・チョコレート・ケーキも、ライムをアクセントにリッチなカカオの風味が味わい深い。最後に「お店のお薦めなのでもう1杯」と言ってポールさんがサーブしてくれたのは、スパーリング・イミューンと名付けられた、まるでスパークリング・ワインのようなノンアルコール・カクテル。炭酸とともに爽やかに弾けるオリーブの葉とローズヒップの香りが、アニスの果実やマートルのほのかな甘みに包まれる。風邪にも効く薬草、エキナセアが、名前の通り免疫力を高めてくれるので、この時期のうだるような暑さでばて気味の人にもぴったり。すっきりとした飲み口のドリンクだ。

手間隙かけて、ひとひねり。それぞれのハーブが本来持つ素朴な香りや効能を最大限に引き出しながらも、さらにそこへ革新的な技巧を加えて前代未聞の味を再現するのが2人のやり方らしい。仕上がりはどれも斬新で、とびきり洗練されている。もちろんお茶の心得がなくても一度味わえば心を打たれてしまうことは保証済み。目の前に無限に広がるチョイスの中から1杯を選ぶ際、分からないことがあれば、臆せずどんどん店主に聞いてみよう。お茶文化の偉大さに、しみじみと気付かされてしまうはずだ。

●住所:555a King St., Newtown ●営業時間:水11AM〜5PM、木9AM〜6PM、金〜土9AM〜5PM、日9AM〜3PM(日曜はワークショップあり)●Tel: (0466)436-302 ●Web: www.ttotalertea.com

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