ヨーロッパ旅行フランス編 ー ローヌ・ヴァレー

ベン・ホルトの豪州ワイン物語

ベン・ホルトの豪州ワイン物語
ヨーロッパ旅行フランス編 ー ローヌ・ヴァレー

暑い夏の夕方に、ふと涼しいそよ風を感じる。そう遠くないところに水辺があるはずだ。このような特徴がある土地が世界中のいたるところにあり、そこに夢中になる人達がいる。もし、彼らがそこに住んでいない場合、多くの時間を過ごすか、もしくは、その土地に住む人々が作ったものを飲んでいる。彼らはなぜかくも熱狂的なのか。それは全ての信徒や熱烈な信者のように、ローヌ・ヴァレーのスタイルで作られたワインに心酔しているからだ。

赤ブドウの種類は主にシラー(豪ではシラーズとして知られる)、グルナッシュ、ムールヴェドルがあり、白ブドウはルーサンヌ、マルサンヌ、ヴィオニエがある。実際にアメリカで「ローヌ・レンジャーズ」という団体があり、フランスのこの地方で確立されたワイン・スタイルの普及活動をしている。「ローン・レンジャー」という映画の題名とは違い、このレンジャーズはたった一人ではない。このコラムを読んだ後は皆さんもレンジャーになれるはずだ。既にレンジャーでなければ、の話だけれど。

まずは、この話のルーツであるローヌ・ヴァレーへ向かおう。「ヴァレー」というものの、それはリヨンの北から、地中海沿岸までの200キロに広がっている。ローヌという名前が示すように、川がこの谷を作り出している。谷の北部ではシラーが多く見られ、中でも最も有名なのは「エルミタージュ」という長い間保存できるしっかりとした力強いワインだ。谷のさらに北側には「コート・ロティ」という、これもまた良く知られたワインがある。これはシラー種だが、ほんの少しスパイシーな味のものもあり、ものによっては少量のヴィオニエが加えられている。

南に行くにつれて気温は温かくなり、雨は少なく、地面には岩が多くなる。一般的にグルナッシュは、ブッシュ・ヴァイン(ブドウの木がヤブになっている)で育てられる。シラーよりもよく見られる品種で、しっかりとした骨格のアルコール度数が高いワインを作りだす。さて、南ローヌだ。3種の赤ワインをブレンドしたワインがお馴染みだが、皆さんにはGSMと言った方がよく分かるかもしれない。「シャトーヌフ・デュ・パプ」は、この地方の名品で、それに続き「ジゴンダス」がある。ローヌ・ヴァレーの南側は赤ワインだけでなく、忘れてならないのは「タヴェル」のロゼ・ワインだ。ローヌの雄大な自然そのままに、これらロゼも豊かでしっかりとした味わいになっている。夏に冷たくして飲むのが理想の飲み方だ。

ローヌ・ワインは間違いがない。フランスのワインの中では、最も親しみやすいワインだと思う。さあ、今日はレンジャーになってみよう。

ワインについての皆さんの質問を受け付けています。日豪プレスのフェイスブック、メール(viceditor@nichigo.com. au)までお送りください。

ベン・ホルト
◎ヒルトン・ワールドワイド・マーケティング統括本部長(日本・韓国・ミクロネシア地区担当)。QLD大学で文学修士(日本語と韓国語)ならびに科学修士を取得後、在豪日系企業などで食品輸出、商品取引、マーケティングに従事。2002年~07年にオーストラリア・ワイン事務局日本代表、12年5月までオーストラリア政府観光局日本地区マーケティング本部長を務めた後、現職。

Web: www.holt-blog.com
Twitter: Mr_Riesling
www.facebook.com/Ben.Holt.69
 

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