
シティーからバスで約15分。NSW大学が立地するシドニー東郊ケンジントンに、名だたるレストラン・シェフの間で豪州ナンバー・ワンとの呼び名も高い「魚屋」バイヤー石井誠人(なりと)さんが仕掛ける、すしレストランがあると聞き取材に訪れた。話題沸騰中のそのレストランの名は寿し天国。その魅力を紹介していく。取材=馬場一哉 写真=伊地知直緒人

寿し天国といういかにもB級な店名、店内には日本人店員の姿は見えず、客にも日本人らしき姿は見えず、若者の姿も目立つ。誰がどう見てもいわゆる日本人経営のハイ・クオリティーのすし店には見えないが、実はそこが盲点。
店員が全員インドネシア人ということもあり、日本人の集客にも全く注力してこなかったそうだが、この店、実は高級レストランから引っ張りだこの魚のバイヤー、石井誠人(なりと)さんがコンサルタントを務めている隠れたハイ・クオリティー店なのだ。
石井さんは先代の日本人オーナーに大変お世話になっていたそうで、その恩返しとして、先代が育てて来た店を繁盛させたいという思いからアドバイスを行うようになったという。
Point 1: 豪州随一のドデカネタ
おそらくここまで大きなネタのすしはオーストラリア広しと言えどもここだけではないだろうか。それだけでも話題性抜群だが、ただでかいだけではなく、ネタのクオリティーも極めて高い。石井さんいわく「高級店に卸しているのとほぼ同等、極めて質の高い魚を使っています。ネタが大きい分、ごまかしがきかないですからね。魚屋の意地にかけて妥協はしていません。安い値段で高級店で出るようなトロなど食べられますよ!」。



Point 2: 訓練されたインドネシア人スタッフ
火曜、木曜、週末1日と石井さんも週に3日は店頭に立っているというが、それ以外の日もしっかりと訓練されたスタッフが対応する。店長のディディさんは腕も確かで石井さんも太鼓判を押す。「もちろん高級店の一流シェフと同じとは言いませんが、ディディもそこらのシェフには負けないですよ。僕が保証します。僕が店頭にいない時はディディにその日の旬のネタなどどんどん聞いてみてください!」。訪れた某人気店の日本人すしシェフからも「よく仕事している」とお墨付きを得たそうだ。

Point 3: 完全BYOで無料、緑茶も無料
お酒をリーズナブルに楽しみたい人に特に嬉しいのは完全BYO、しかも無料ということだろう。ビール、ワイン、日本酒など好きなお酒を好きなだけ持ち込むことができ、しかもBYO料金を取られることもない。また緑茶も無料で飲めるというのだから嬉しい。
Point 4: とにかく安い!
良い寿司ネタを使い、しかもとにかくネタがでかい。お酒の持ち込みも自由でしかも無料。良いこと尽くしだが、それを実現できている理由として、例えば、注文の省力化などが挙げられる。注文はオーダー・シートへの記入式。注文したいものの数を書いて定員に渡す。また、水やお茶、ガリやワサビなどもセルフで取り放題など、とにかく手軽に楽しめる、まさに「B級の最高峰」とも呼ぶべき店なのである。




Point 5: 意外に交通の便が良い
NSW大学近くというと、少し遠いイメージがあるかもしれないが、シティーからバスで15分程度と実は意外に近い。シティーを起点にするのであればウーバーやタクシーでもすぐなので、数人で相乗りすれば交通費もたいして掛からないだろう。また、1時間無料の駐車場もすぐ近くにあり、それ以降も近くのパブでビール1杯飲んでおけば無料となる。また駐車代が掛かったとしても2時間2ドル程度と非常に安い。何から何までお手軽なのが嬉しい。かしこまった席には向かないが、仲間や家族みんなでワイワイ楽しむには打ってつけの店と言えるだろう。
日本人スタッフ募集中!
寿し天国では現在、増えている日本人客への対応のため、日本人スタッフを募集しております! 興味のある人は同店店長のディディまで直接連絡ください!Tel: 0404-999-063(担当:ディディ)
寿し天国
SUSHI TENGOKU
■住所:Shop B, 262 Anzac Parade, Kensington, NSW ■Tel: (02)9663-3388 ■営業時間:ランチ月・水・木11:30AM~2:30PM、金~日11:30AM~3PM、ディナー火~日5PM~9:30PM